社長は住宅ローンを繰り上げ返済しても良い?悪い?

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住宅ローンの繰り上げ返済は最良の資産運用

余剰資金があれば、そのまま置いておくのではなく、運用をしたいもの。

ただ、運用によりリターンを求めれば、その分リスクを負わなくはなりません。

しかし、安全確実でリターンを上げる余剰資金の利用方法があります。

それは、「住宅ローンの繰り上げ返済」です。

繰り上げ償還をすることで、借入金の利息が減額されます。そして、この利息減額効果には運用益と違って課税もされません。

安全確実で無税なのですから、余剰資金の活用方法としては、他の資産運用よりも先に検討すべきものと言えるでしょう。

ですが、中小企業のオーナー社長は、必ずしも住宅ローンの繰り上げ返済をすべきとは言えません。

そこで、今回は、中小企業オーナーにとっての住宅ローンとその繰り上げ返済の意味について考えてみることにします。

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住宅ローンほど有利な条件の融資は他にはない

ビジネスパーソンは、会社で仕事をする上で、個人が損失を被ることや会社の投資に資金を提供するということはまずありません。

しかし、中小企業オーナーは、会社で資金が足りなくなれば個人のお金を充当したり、投資チャンスが有れば資金を拠出することもあります。

つまり、いつでも自由に使えるお金を確保しておきたいものなのです。

住宅ローンを繰り上げ返済すれば、返済した分だけ担保余力が生まれるので、必要になったら資金を借りれば良い。

確かにそうなのですが、実際はそうならないケースが多いのです。

なぜなら、銀行にとって住宅ローンは取り組みやすく伸ばしたい融資であり、その分、とても有利な条件で融資がされているからです。

というのも、住宅ローンは、一度融資をしてしまえば、オートマチックに回収がされ手間がかからず、マイホームの保有者は「なんとかこの家を守るため一食抜いてでもローンの返済はする」という姿勢もある上、担保や団体信用生命保険での保全もしっかりしているのです。

そのため、担保の掛目も事業資金よりも高く設定されることが多く、担保の掛目一杯の住宅ローンを繰り上げ返済したからと言って、その分がいつでも事業資金として融資を受けられるとは限りません。

さらに、最長35年返済の固定で低金利の融資など、どう考えてもそんな有利な条件の事業資金融資はまずないでしょう。

また、住宅ローンについては、一定期間その残高に応じた住宅ローン控除を受けることができます。繰り上げ返済により残高が減るとその分住宅ローン控除の金額を減らしてしまうこともあるのです。

そんな有利な住宅ローンをわざわざ繰り上げ返済し、会社でお金が足りなくなったら事業資金の融資を受けるというのは、本当に正しいことなのか。

個人の住宅ローンの支払利息については必要経費算入の余地がないというデメリットを考慮しても、余剰資金を繰り上げ返済するより、住宅ローンと余剰資金を温存しておくほうがよいことの方が多いのではないでしょうか。

預金連動型ローンでいつでも借りられる枠を確保しながら繰り上げ返済も

住宅ローンを借りながら、手許に資金を温存しておくというのは、預金と借金が両建てになっており、資金調達上のコストは無駄だと言えます。

しかし、中小企業オーナーは、ピンチにもチャンスにもいつでも自由に使えるお金を確保したい。

それであれば、繰り上げ返済をしながら、その返済した分の資金についていつでも引き出せるのが理想ということです。

そんな都合の良い融資があるのか。

実は、あります。それが預金連動型住宅ローンというものです。

この預金連動型ローンの基本的な仕組みは、一般的な住宅ローンの融資を実行するものの、自行の預金とローンの残高が両建てになっている部分については、利息が発生しないのです。

ですから、余剰資金があれば積極的に預金連動型ローンのある銀行の口座に預金をすることで、その分の利息負担はなくなり、実質的に繰り上げ返済としたのと同じ支払利息削減効果を得ることができます。

一方で、預金については担保で拘束されているわけではないので、いつでも自由に引き出すことができます。

引き出すことで預金の金額が減った分については当初の住宅ローンの利息が生じますが、これは、繰り上げ返済した分について、住宅ローンと同じ条件でいつでも事業資金の融資を受けられるのと同じことだといえるでしょう。

ただし、金利が一般的な住宅ローンよりやや高めな点や団体信用生命保険料などが金利とは別に諸経費、メンテナンスパックなどの名目で必要など、コスト的には、住宅ローンの中では高めになっていることが多いのです。

それでも、余剰資金については繰り上げ返済をしながら、その分についてはいつでも自由に引き出せるお金として確保しておきたい中小企業オーナーにとっては、有力な資金調達の選択肢となるのではないでしょうか。

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