現金割引とポイント還元ではどっちが得なのか?

ポイント還元率=割引率なのか?

消費税増税の経済への悪影響を緩和しようと、消費税導入後の9ヶ月間だけキャッシュレス決済をした場合には、5%から2%のどこでも使えるポイント還元制度を国が行うことを検討しているようです。

では、よく行われるポイント還元と同じ割合だけ現金販売で値引きを受けるのではどちらが得なのでしょうか?

今回は、ポイント還元率と現金割引率の比較について私の過去の著作から引用してみようと思います。

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ポイント還元はその商品に使えないので別の商品も購入して比較

クレジットカードや家電の大手量販店などの「ポイント還元」を使ったことはありますか?

「どのカードやお店がお得なのか」という情報がネット上で簡単に比較されるため、各社がそのポイント還元の充実にしのぎを削っています。

では、ポイント還元20%のお店と現金割引18%のお店ではどちらで購入するのがお得なのでしょう?

還元されたポイントは次に商品を購入する時に初めて利用できるので、すぐに適用される現金割引とは本来比較はできません。

では、例えば、10,000円のプリンタと合わせて2,000円のインクを購入する場合ではどうでしょう。

10,000円のプリンタを購入することで還元されたポイント2,000円(10,000円✕20%)で、すぐにインク2,000円を購入すれば、その場でポイントも利用でき、現金割引と同じ条件になるはずです。

—それであれば、ポイント還元率20%の方が現金割引率18%よりもお得である。

そう考えた方は、是非最後まで読んでみてください。

なぜ、ポイント還元率<現金割引率なのか?

具体的に両者を比較してみましょう。

ポイント還元のお店であれば、プリンタを購入するために10,000円を支払い、そのポイント2,000円を利用することで2,000円のインクがタダで入手できます。

この時の実質的な割引額は、2,000円であり、支払い総額は10,000円になります。

では、現金割引18%のお店では、どうでしょう。

10,000円のプリンタと2,000円のインクそれぞれに18%の割引が適用されます。

その割引額の合計は、2,160円(12,000円✕18%)となり、支払い総額は9,840円(12,000円-2,160円)となります。

お気づきになりましたか?

実は、割引率が低く見えた現金割引18%のお店で買ったほうが、ポイント還元20%のお店で買うよりもお得だったのです。 

なぜ、このようなことが起きたのでしょう?

その理由は、ポイント利用をした分2,000円にはポイントが付かないからです。

つまり、ポイント還元20%のお店では、合計12,000円の買い物に対してポイント分2,000円の割引しかしていません。

これを割引率に換算すると約16.7%(2,000円÷12,000円)となるので、現金割引18%のお店よりも、実質的な割引率は低かったのです。

これは、「すぐにポイントを使えば、現金での割引と同じようなもの」という「思い込み」が、損得計算を誤らせる例だとでしょう。

思い込みが損得計算を誤らせている例はたくさんある

20年以上税理士として、中小企業の社長さんたちと話をしてきて、企業経営でもこのような「思い込み」により、正しい損得計算をしていないことが多いことに気がつがつきました。

 「減価償却は、支出もないのに損金になる“オイシイ経費”である」

 「生命保険なら節税をしながら退職金の準備が可能」

 「借金をせずに自己資金で投資をしたほうが安全」

 「原価割れなら受注しない方がいい」

これらは、全て「思い込み」による勘違いだと言ってよいでしょう。

中には、「数字に強い人」が仕掛けた巧妙なトリックと思わしきものが、既に半ば定説となっているものもあります。

これらに惑わされるというのは、無駄なコストを負担させられていたり、知らず知らずにリスクを負わされていたりしているということなのです。

社長であれば、誰もが企業の安定成長のためにも、自由に使える手許のお金を少しでも多く残したいと考えていることでしょう。

そのためには、まずは、正しい判断をする。

その前提は、正しい損得計算ができるということなのです。

ただでさえ生き残るための競争が厳しくなっている中で、損得計算を誤り、無駄なコストを負担させられていたり、知らず知らずにリスクを負わされたりしていたら、勝てる勝負も落としてしまうのではないか。

そこで、この本では、社長がどうすればより多くの手許のお金が残るのかという「お金を残すための鉄則」を、「思い込み」で判断を間違っているのではないかという部分を中心に、「どっちが得か」というQ&A形式で説明をしてみました。

ただ、数字で損得を考える本ではありますが、複雑な数学など出てきません。出てくるのは小学生でも習う単なる「たし算、引き算、掛け算、割り算」という四則計算だけです。

そもそも「数字に強い」と言われる会計のプロフェッショナルも使っている算式は、ほとんどの場合、この小学生レベルの四則計算でしかないのですから。

そのため、「数字は苦手だ」という人でもチョットしたコツさえつかめれば、損得を判断する本質的な部分がスッキリと理解できるはずです。

この本を最後まで読み終わった頃には、あなたも「会計だけではわからない本当の損得」を見極められるようになっていることでしょう。

きっと、「今まで信じていたことは何だったのだ」と思えることに出会えるはずです。

 

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