「楽天ポイント運用」と「楽天ポイント投資」そのポイント付与・運用益の税金

 

最近は「ポイント資産運用」がブームに

ANAやドコモなど顧客へのポイントサービスを実施してきた各社が、自社の付与したポイントを投資信託の値動きに連動させて増減させたり、そのポイントを原資に投資信託を購入させる「ポイント資産運用」サービスを続々とはじめています。

楽天には、顧客が貯めたポイントを投資信託の運用成果と連動させるようにして増減させる「楽天ポイント運用」と楽天市場のスーパーポイントを原資にして楽天証券で投資信託を購入する「楽天ポイント投資」があります。

では、それらのポイントの付与やその運用益への課税関係はどのようになるのでしょう。今回は、ポイントの課税関係についてまとめてみようと思います。

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楽天ポイント運用・楽天ポイント投資の経済的なメリット

楽天スーパーポイントは、100円の利用につき1ポイント付与されます。いわゆる「還元率」は1%ということでしょう。

「楽天ポイント運用」を利用すると、このポイントが自分で選択した投資信託の値動きに連動して増減します。

ポイントが増えて儲かることもあれば、減って損をすることもあるので、特にこの「楽天ポイント運用」を利用することでポイントアップなどの経済的なメリットがあるわけではありません。タダでもらったポイントで投資家気分が味わえると言う程度のものでしょう。

一方、「楽天ポイント投資」は、楽天スーパーポイントを金銭に見立てて楽天証券に入金し投資信託などを購入します。

この楽天スーパーポイントを楽天証券に送る際の「換算率」は1:1のまま。

つまり、楽天ポイントを従来どおり楽天市場での次の買い物に利用しても、楽天証券で資産運用をしても変わらないということです。

だったら、わざわざそんなことをせず楽天ポイントは買い物に使い、どうしても資産運用をしたければ、楽天銀行から楽天証券に入金をして好きに資産運用をすれば良いのではないかと。

そもそも、楽天市場のヘビーユーザーであれば、楽天市場での次の買い物で楽天ポイントを使うのが手っ取り早いし、楽天市場で買い物はあまりしないというのであればそもそも楽天ポイントがたまりません。

強いてあげれば、楽天でふるさと納税をしたり、楽天デビットカードで決済をすることで貯まった楽天ポイントの使いみちに困っていた人にとって、新たなポイントの使い方の選択肢が増えたと言う程度のことでしょう。

*月1回500円以上のポイント投資をし、楽天スーパーポイントコースの設定をするなどの要件を満たせば、楽天市場での買い物に対するポイント付与が+1倍となります。スーパーポイントアップ|楽天

ポイント運用・ポイント投資の課税関係

付与されたポイントは一時所得

付与されたポイントは、「クレジットカード会社からの贈与」と考えられます。

個人が法人から贈与を受けた場合、贈与税の対象ではなく、「一時所得」として所得税の対象となります。

一時所得の計算方法は以下の通りです。

一時所得=(総収入金額ー50万円)×1/2

ここから、クレジットカード会社から付与されたポイントの金銭的な価値が50万円以下であれば、所得税は課税されないということです。

この計算された一時所得は、他の給与所得などと合算された上で累進課税の適用を受けます。これを「総合課税」といいます。

では、どのタイミングで一時所得が生じるのでしょうか?

これは、とても悩ましいところです。

というのも「ポイントが付与されただけではまだ何ら金銭的なメリットを受けたとは言えない」とも考えられる一方、他のほぼ現金と同等の利便性のあるポイントへの交換がいつでもできることが約束されているとなれば、「もう付与の時点で経済的な利益を得ることが確定している」とも言えますから。

「楽天ポイント運用」のような疑似運用の課税関係

自社のポイントプログラムの中で投資信託の運用成果と連動させてポイント数を増減させる「楽天ポイント運用」の場合、その課税関係はどうなるのでしょう?

もし、ポイント付与時点で課税をすると、その後の運用益がどのポイントを原資されたものかについて、消費したポイントと残ったポイントに分ける必要があり、とても煩雑になります。

その点からも、このポイントプログラムでの疑似運用については、資産運用後に得たポイントで商品やほぼ現金同等のポイントを得た時点でその金銭的な価値によりまとめて一時所得とされるのではないかと思われます。

「楽天ポイント投資」のようなポイント原資の資産運用の課税関係

楽天証券の「楽天ポイント投資」のように自社のポイントを金銭とみなして証券口座に送金をして資産運用をする場合、これは、そのポイントを証券口座に送った時点で、経済的な利益を受けたことが確定し、その金額の一時所得があったものとされるでしょう。

証券口座に送ったポイントは、現金と全く同じ取扱いとなり、特定口座やNISA、イデコなどの税制上の優遇措置も現金と同様に利用が可能です。

ですから、この運用益についての課税は、金銭による資産運用と同様、投資した商品ごとの課税関係に。上場株式や投資信託であれば、その運用益の額にかかわらず一律20.315%の分離課税の適用を受けることになります。

ただ、税務署がこのような申告を求めてくるのかと言われれば、疑問のあるところです。

もちろん、証券口座での運用益については、金銭と同じなので間違いなく課税は受けます。しかし、それ例外のポイントへの一時所得についてわざわざ課税を求めてくるのかと。

一時所得の計算で50万円の控除が認められているというのは、「こういう細かいところはいいよ。でもあまりに金額が大きかったら別ね」ということでもあるので、「こんなにポイントもらった!運用したら儲かった!」などと吹聴している人が見せしめ的に追徴課税されることはあるかもしれませんが、よほど高額でない限り、実際に申告せよと求められることは少ないのではないかと個人的には考えます。

このあたりは「ふるさと納税の返礼品」に対する課税も同じようなものではないでしょうか。「調子に乗ると課税するぞ」という。

ふるさと納税の返礼品に所得税は課税されるのか?|特産品・金券

それを「ほら、税理士も課税されないって言っているぞ」なんてことを言う人がたくさん出てきたら、税務当局も課税せざるを得なくなる。

だから、余計なことは言うなってことですよ。

良い子のみなさん、たくさんもらったポイントはちゃんと申告しましょうね。

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