無駄な諸経費の支出を見直すための4段階アプローチ

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諸経費を削減しても金額はさほど大きくならないが

売上高の増加が見込めない中でなんとか利益を確保するためには、
経費を削減するしかありません。

ただ、コピー用紙の裏紙を使うとか電気をこまめに消すとか
そういうことをやっても現実にはそれほど効果がないんですよね。

中小企業の固定費は、人件費・支払家賃・支払利息という「三大固定費」が
大半を占めていて、それ以外のいわゆる諸経費については、
削減努力をしたところで、それほど金額的な効果は出てきません。

じゃあ、何も手を付けなくても良いかというとそうではない。

野放図にそれらの諸経費の支払いをしていると
ドンドンと無駄な経費が増えていき、それが長年の間に定着して
削減が非常にしづらい経費に変わっていきます。

なので、やっぱり諸経費についても大掃除をするつもりで
その必要性を定期的に見直していく必要があるのです。

そこで、今回は、諸経費をどんなステップで見直していくかに
ついて話をしてみます。

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まずはどんな経費を支払っているのかを洗い出す

会社の場合は、経理処理を必ずしているため、
どんな経費をいくら支払っているのかというのは、
帳簿を見れば簡単に把握ができます。

そこで、まずはどんな経費をいくら支払っているのかを
総勘定元帳などから洗い出しをして一覧表にしてみます。

集計する金額は支出の項目ごとに1年間合計で構いません。

支出の重要度を検討する

支出されている経費の項目ごとに金額を集計した一覧表に
その支出の「重要度」を◎◯△✕と言ったザックリとで
よいので書き加えてみます。

その一覧表を見ながら、それぞれどんな方法で
経費削減ができるのかを見ていくのです。

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諸経費を見直す4段階のアプローチ

諸経費については、その支出の重要度の低いものから
次の優先順位で見直しを図ります。

1.全面廃止

支出の重要度が低いものは、まずは全面廃止ができないかを
検討します。

この例で言えば、重要度の最も低い、観葉植物リースと有線放送は
全面廃止を検討します。

廃止をすると問題が起きるという意見は必ず出てきますが
一旦廃止してみて、大きな問題があればまた復活させようという
姿勢で大胆に全面廃止をしてみましょう。

2.総数削減

支出の重要度から考えて、全面廃止はできないものについては
次に総数の削減ができないかを考えます。

この例で言えば、オフィス清掃、ウォーターサーバ、雑誌購読については、
もう一度ゼロベースで必要性を見直し、総数を削減する方向で考えます。

これも削減すると問題が起きるという意見が必ずと言ってよいほど出てきますが、
現実にはそれほど問題など起きないことのほうが多いものです。

まずは大きく削減してみて、大きな支障が出るようであれば少し総数を
増やしていくという姿勢で臨みましょう。

3.代替サービスの検討

全面廃止も総数削減もできないものについては、コストの安い代替サービスが
利用できないかを検討します。

この例で言えば、用紙印刷と電話料金、それと総数削減が馴染まなかった
ウォーターサーバの利用について再検討します。

ここでも代替サービスに変えるとクオリティが落ちるという意見が出てくるはずですが、
まずは変えてみて、そのクオリティの劣化とコスト削減効果とどちらが大きいのかを
検証してから、その必要性の真偽を確かめましょう。

4.金額削減交渉

どうしても、全面廃止や総数削減、代替サービスの利用もできないものは、
支払先と金額削減交渉をします。

この例で言えば、用紙印刷料金であり、他の業者との相見積もりを取ることで
金額削減の余地がないかを探ります。

ちなみに、利息や支払家賃についても、その支出の重要度が高く
代替性が効きにくいので金額削減交渉による支出額の見直しをするわけです。

これらを踏まえて、具体的な削減可能額がどれくらいになるかを埋めていきましょう。

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大切なことは聖域をつくらないこと

この諸経費支出の見直しは、あまり金額的な効果が大きくない割に
内部の反発も大きいので、ついつい後回しにしたくなりますが、
無駄な費用も定着すればするほど不可欠な支出だと思われ
その削減が難しくなります。

まさに、換気扇の汚れのようなものです。

なので、まだ”削りやすい”うちに、それらの経費を定期的な見直しをする。

その際に大切なのは、聖域を作らないことです。

あらゆる諸経費について「自己負担してでも支出をするか」と問いかけながら、
削減して問題があれば元に戻すという姿勢で大胆に経費の見直しに取り組んでみてください。

<参考書籍>

つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方
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なお、会社であれば諸経費の支出が帳簿に全て記録されていますが、
プライベートな場合、その支出自体が把握されていないことのほうが多いもの。

それをすべて記録しようとすると、結局面倒になっていつまでたっても
支出されている金額が把握できないことになります。

そんな方には、無駄遣いをしていると思われる経費をピンポイントで狙い撃ちして、
その経費の支出のみを記録するという、この「一行家計簿」から始めてみてはいかがでしょうか。

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