【雑感】きっちりタイムマネジメントをしようしたら、これはちょっとマズいと感じた3つのこと

学生時代には、日々の時間のフローでも、将来という時間のストックでも
「時間長者」であったものが、今じゃフローでもストックでも「時間貧乏」に
なりがちな世代になってきました。
そのため、自分の時間というものについて、以前よりも考えることが多くなり
こんな本も出しております。
儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方
儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方
この本で私が言っているのは、
・時間は売り買いされるものである。
・自由な時間を増やしたければ、自分の「時給」を上げて、
 その稼ぎで他人に時間を売ってもらえばよい。
・この時給を上げるためには、まずは時間効率よく儲かるビジネスモデルを考え、
 さらに他人にやってもらう仕組みづくりににこそ時間を使ったほうが良い。
・決裁権の小さいサラリーマンが無駄な時間を削ることで
 自由な時間を作り出すことから考えざるを得ないが、決裁権の大きい
 社長であれば、ずっと時間効率アップのための余地は大きいはず。
ということです。
そして、そのためのには、社長であれ、サラリーマンであれ、
「掛けた時間当たりの顧客の評価がより高まるように仕事をする」
ことが重要であると考え、実際に行動をしています。
ただ、目の前の仕事で手一杯でそれを考える時間がないのであれば、
決裁権の大きい人であっても無駄な時間を省く事は重要なわけです。
そのため、スケジュール管理の提案やツールの活用などについても
言及はしています。
しかし、まだまだそれも甘いと思い、より無駄な時間を省こうと
今年になって新たなタイムマネジメント手法にも着手してみました。
その結果感じた、良かったことと、これは注意しなくてはいけないと
思ったことについてお話を致します。

スポンサードリンク



<やってみたこと>
■一日にやるべきタスクを書きだして仕事のゴールを明示する
ゴールの見えないマラソンはしんどいもの。
それは仕事も同じなので、今日一日どれだけの仕事をすれば
よいのかを明らかにすることで、仕事のゴールを意識できるようになります。
そのゴールまでの道筋として、やらなくてはいけない作業(タスク)を
細かく明示し、それぞれの作業に必要な見積時間と実行時間を記録していく。
これを繰り返すことで、無駄な作業をしなくなるとともに
より精度の高いゴール設定が可能になります。
■タイマーで作業時間を把握し、作業25分+休憩5分のリズムで仕事をする
割り込みにより、やるべき作業に集中できず生産性が上がらないのであれば、
集中する時間とそれ以外の時間の色分けをすることが大切です。
タイマーによりデッドライン(締め切り)をたくさん設定することで
集中力が高まると共に、無駄にダラダラ休憩時間が伸びるようなことが
なくなります。
また、ネットで調べ物をしようとして、ついSNSを見てしまうという
典型的な無駄な時間の過ごし方もしなくなるでしょう。
<やってみてよかったこと>
■時間に対する感度が上がる
より厳格なタイムマネジメント、特に数字の管理をすると、
「時間に対する感度」が上がります。
これは、ダイエットも貯金のために家計簿をつけるのも全く同じことです。
食べたものを記録するレコーディングダイエットでは、
必死に自転車を30分漕いでもおにぎり1つ分の200キロカロリー
しか消費しないことに気がついたら、一袋400キロカロリーの
ポテトチップがありえない食べ物に見えてくるわけです。
ですから、作業時間を記録すると、無駄な作業をすることが
すごくイヤになり、必死にそれをやらないようになります。
また、25分という時間で作業を区切ると、きれいにキリの良い所で
仕事が終わりません。
ただ、この方が早く次の作業に取り掛かろうとするので、
作業のスタートダッシュが効きます。
結果として、「待機時間」が減るというメリットが感じられました。
<これはチョットマズいと感じたこと>
■仕事が増えることがイヤになる
経営者としてみれば、売上高を上げなくては会社が成り立ちません。
当然、新たに仕事を取ってこないといけません。
ただ、やるべきことを精査し過ぎると、新たにやるべきことが生まれる
ことに抵抗感が生まれてしまいます。
それが、作業時間がかなり掛かることが見込まれるとなおさらです。
それにより、受注すべき仕事を精査できると言うメリットもあるのでしょう。
しかし、私の場合は、あまり儲からなくてもいいから少しでも多くの
特殊案件に携わりたいために誰でもができることをする時間の短縮をしているので、
チョットこれはマズいかなと思いました。
また、そういう案件は、調べ物や考えることに時間が掛かり、
25分という時間刻みにはあまりなじまない気もします。
やり慣れた仕事の作業効率アップや誰かに質問する時間を制約することで
他人の邪魔をしないためには良いとは思うのですが。
■時間を無駄遣いしている人がバカに見える
ダイエットをしている時も感じたことですが、何も気にせず食事を
している人のことが「なんてセルフコントロールができない人」と
思えてきます。
その後、自分も「そんな細かいこと気にしてられない。
短い人生、好きなもの食って楽しんだほうが良い」と同じ事をするわけですが。
タイムマネジメントも全く同じで、分単位で作業時間の記録をし、
無駄な作業を極力しないようにすると、そういうことをしていない人が
ルーズで「付き合う価値の無い人間」のようにさえ思えてきます。
結果的にそういう考えの人ばかりが集まりそうで、
これはチョットマズイなと思いました。
■周りの人がすべてノイズに見えてくる
厳格なタイムマネジメントをしていると、割り込みで作業が発生することに
すごい嫌悪感が生まれます。
不確実性の伴うプロジェクトのスケジュール管理では、最初から
バッファ(緩衝材)となる時間を組み込んで対処をするのでしょうが、
一度この日にやるべき作業として明示したものに、別の作業が上乗せされると
マラソンのゴールが遠のいたような感じがするのです。
特に、タイマーで時間計測をしていると、作業を中断する必要の
あることに非常にイライラします。
まるで、他人すべてが自分のゴールへの道を妨げる障害物の
ように思えてきてしまいます。
正直に言えば、お客様からのお問い合わせの電話等もそうです。(汗
これは、非常にマズい。絶対にマズいです。
私の仕事は、作業量に関係なくいつでもご相談に頂けることを
前提に顧問料を頂いているのです。
その税理士が、お客様の問い合わせを邪魔なものと思うようでは
完全にNGです。
私の時間術の根本である「掛けた時間あたりの顧客満足度を上げる」
という本来の目的とも合わなくなってしまいます。
顧客満足度を上げるために、クオリティは簡単に上げられませんが、
レスポンスだけは普通の人にも簡単に上げられるのです。
そのため、電話とメールにすぐレスポンスするというのだけは、
どんなことがあってもルール無用で最優先と自分に言い聞かせました。
確か、トリンプインターナショナルで行なっている「がんばるタイム」も
その時間の問い合わせは一人だけが集中して受けておき、
後で担当者に知らせる仕組みになっていたはずです。
厳格に作業時間を記録するタイプのタイムマネジメントを行うには、
別の工夫は必要だと思います。
また、タイマーを使ったタイムマネジメントの成果を
スタッフに競争させるようなことはあまり良いことではない気がします。
やるのであれば、短時間で大量処理を行わなければならない業務を
「祭り」として、みんなで作業するときに使うと良いのではないでしょうか。
<タイムマネジメントをマネジメントする能力も必要>
そうはいっても、デメリットを意識し、それを緩和する努力をすれば
タイムマネジメントをするメリットのほうが大きいのは間違いありません。
私も出来るだけの工夫をし、もっともっと「より良く時間を使った仕事の仕方」
を模索していきながら、時間術のセミナーでもそのことを伝えていこうかと思っています。
ただ、数字にこだわり、あまりに無駄を省こうとすると、
自分の都合しか考えないわがままな考えが強くなることに気が付きました。
一人だけで成果物を完成する仕事であれば、それもありかもしれませんが、
私の場合は、そうではありませんので。
ただでさえわがままなのに、これ以上わがままになったら誰も一緒に
働いてくれなくなりますからね。(汗
* *
ダイエットも家計簿による節約も時間術も、過ぎたるは及ばざるが如し。
方向性としては正しいものの、あまりにその手法にこだわり過ぎると
何のためにそれをしようとしていたのかという目的とは違った方法に
向かってしまうことがあります。
それは、数字による管理の宿命でもあるのです。
手段が目的化しないように、常に何のためにそれをやっているのか
という目的の再確認をしたいものです。
もちろん、これらのセルフマネジメントをうまく行なっている人は
目的を見失わないよう、バッファや「遊び」を取りながら
ちゃんと適度にコントロールできているのでしょう。
つまり「目標を達成するセルフマネジメントを実現するには、
それを自分でマネジメントする」ことが必要なわけですね。

インフィードモバイル

9割の人が間違えている「会社のお金」無料講座公開中

「減価償却で節税しながら資産形成」
「生命保険なら積金より負担なく退職金の準備が可能」
「借金するより自己資金で投資をするほうが安全」
「人件費は売上高に関係なく発生する固定費」
「税務調査で何も指摘されないのが良い税理士」

すべて間違い。それじゃお金は残らない。
これ以上損をしたくないなら、正しい「お金の鉄則」を