輸入取引をした時の消費税の経理処理|商品本体・消費税・地方消費税・関税・代行手数料

輸入をした時の消費税の流れは国内事業者からの仕入れと異なる

商品を輸出した場合、その売上高は消費税の課税対象ではありませんが、商品を輸入した場合、その仕入高は消費税の課税対象となります。

その輸入手続きについての消費税の取り扱いは、一般的な国内事業者からの仕入れとは異なる点が多々あります。

そこで、今回は、商品を輸入した場合の経理処理方法についてまとめておくことにします。

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輸入した時の商品の流れ

商品を海外から輸入をすると宅急便で荷物が会社に直送されてくるわけではありません。

「輸入通関」手続きが必要です。

輸入通関とは、輸入者が「税関に対して輸入申告を行い」「 所定の審査・検査を経て」「 関税・消費税等を納付し、「輸入許可を受ける」までの一連の手続きのことです。

これらの実務は、「通関業者」と言われる会社に代行をしてもらうことが多いでしょう。

商品仕入れに伴う支出の経理処理

海外から商品輸入については、国内での資産の譲渡として消費税の課税対象となります。

しかし、国内取引のように本体価格に消費税額を上乗せした金額のやり取りをするわけではありません。

通常は、国外の事業者に商品代金(税抜き)の支払いをした後、日本に送付されてきた商品について、輸入通関手続きの中で関税のほか消費税の納税をすると、はじめて商品の輸入の許可がされる。

つまり、輸入については、商品の本体の支払いとその消費税の支払いは、支払う相手も時期に異なるということになります。

そのため、支払った消費税込の仕入金額について「仕入高(内税)」などというコードで一括して会計処理をすることができないのです。

では、それぞれどのような勘定科目や消費税コードで処理をすればよいのでしょう。ここでは弥生会計の例で説明しますが、他の会計ソフトでも多少語句の違いはあるものの考え方は一緒です。

海外の事業者への商品本体の代金支払い

商品を代金を支払ったときには

前渡金/預金

として処理をしておきますが、納品を受けた時点で

仕入高|課税対応輸入本体6.3%(消費税率10%時には7.8%)

という勘定科目+消費税コードに前渡金を振り替えます。

通関業者からのインボイス

輸入通関手続きは通関業者が代行しますが、消費税や関税などはその通関業者が立て替えをしておき、代行手数料などと合わせた金額のインボイス(請求書)が発行されます。

インボイスに記載されたそれぞれの項目の経理処理方法は次のようになります。

消費税・地方消費税

立て替えられていた消費税・地方消費税については、そのインボイス(請求書)に記載されている消費税の国税分・地方税分に合わせてそれぞれ

国税分

仮払消費税(税込経理ならば仕入高)|課税対応輸入消費税6.3%(消費税率10%時には7.8%)

地方税分

仮払消費税(税込経理ならば仕入高)|地方消費税貨物割1.7%(消費税率10%時には2.2%)

として経理処理とします。

関税

商品が自社に届くまでにかかった諸経費はすべてその商品の「仕入高」とされます。なお、通関業者が立て替えていた関税については、租税公課であり消費税の課税対象ではありません。そのため

仕入高|対象外

として経理処理をすることになります。

代行手数料等

これらの諸経費もすべてその商品の「仕入高」となります。なお、これらは国内の事業者による役務提供なので消費税の課税対象となります。ですから、

仕入高|課税対応仕入8%(消費税率10%時は10%)

という科目と消費税コードで処理をします。

本体価格と消費税の額の関係は悩まなくてもいい

普通に考えれば、海外の事業者に支払った商品の本体価格に消費税率を掛けたものが輸入通関時に支払う消費税等の金額になるはず。

なので時点のズレはあるにせよ、商品の本体価格についても、通関業者に支払った消費税等についても「仕入高|課税対応仕入8%」という勘定科目+消費税コードで処理をしておけば、結局、自動的に正しい消費税額を会計ソフトが計算してくれそうではあります。

しかし、実際には、本体価格とその消費税額は、どうも合わないことが多々あるのです。

ですから、輸入した商品本体の価格と消費税額の関係はピッタリ税率通りになっていなくてもあまり悩まなくてもいいです。(もちろん、程度問題ですが)

そのため、「消費税申告書による納税額」と「仮払消費税と仮受消費税の差額」を比べても、国内取引よりもその誤差が大きくなりがちですが、「まあそんなもんだ」と思っておいて良いでしょう。

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