税務調査を受ける前にこれだけは読んでおいて欲しい!税務調査で絶対にやってはいけない3つのこと

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たかが税務調査、されど税務調査

税務調査が大好きだという人はまずいないでしょう。

普段は豪放磊落でならした社長が「税務調査が来るまでの一週間、ご飯がまともに喉を通らなかった」などということもあるようです。

税務署の調査能力を侮ってはいけません。

各方面から収集したデータによりあなたの本当の利益は「外堀」からちゃんと把握されていると思って良いでしょう。

しかし、きちんと申告をしているのであればそれほど恐れるものでもありません。

落ち着いて必要資料の提示をして、質問に素直に回答をする。

その質問への解答もなぜか面接試験のようにその場で的確に回答しなくてはいけないかのように思っている方もいるようですが、「あとで調べて回答します」という対応で何も問題はありません。

その上で処理に誤りがあれば訂正をすればよいだけです。

そこで、今回は税務申告ないし税務調査の対応で絶対にやってはいけない3つのことについて話をしてみたいと思います。

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良い税理士は自説を通そうとするのではなくお客様の不安と不満を解消しようとする

税務処理には、黒とも白とも言える「グレーゾーン」は必ず存在します。

これについてもきちんと事実の説明と自分の考えを伝えればよいのです。

例えば、会社の経費なのか個人の経費なのかという判断一つをとっても、税務署も会社も100%自分の考えを押し通せるだけの論拠はない場合が多く、それを押し通そうとするのは無駄な衝突を招くだけです。

これらの場合、当初は税法に照らした解釈などで税理士と税務署も論争しているものが、最後には「じゃあ、そちらで勝手に更正(訂正)すればいいでしょ」という税理士に対し

「では、いくらだったら修正申告してくれますか?」

「いや、それでは、うちの上司が納得しません」と調査官が受け答えた末にネゴシエーションで「落とし所」を探す修正申告をすることがほとんどです。

ですから、この時に自分の主張を強く押し通すことよりも「お客様の不安と不満を解消すること」を目的とした税務調査の対応をするのが良い税理士だと言えます。

税務調査を受ける側のストレスを無視して、頑なに自説を展開するのはあまり良いことではないと個人的には思っています。

私自身もこの辺りがよく理解できずに、若かりし頃には、大した金額でもないのに意地になって長期間に渡り税務署と折衝をしてしまい、結果としてこちらの主張が通ったのにも関わらず、「先生が納得したのであればそれでいいよ」とお客様から言われてしまったこともありました。

税理士が税務署の味方をすることはまずない。そう見えたのには理由がある

ただし、このような「落とし所を探る」ような対応が全くできないものがあります。

それは「売上除外」と「架空経費」の計上です。これらは、交渉の余地はありません。

修正に対するペナルティも通常の修正申告よりも遥かに重いものになり、最悪の場合には逮捕もありえます。

さて、税務調査での税理士の対応への不満で聞くことが多いのが「戦ってくれず、どっちの味方かわからなかった」と言うものです。

しかし、良く聞いてみるとこの「売上除外」や「架空経費」を計上していたということもあります。

これでは税理士も戦える訳はありません。

むしろ顧問税理士への裏切り行為であり、その税理士に同情すらしたくなります。

事案によっては、税理士が先に厳しい追求をされた上で、脱税の申告に関与していたという記録が残ることになるのです。

そりゃ、税理士も税務署員と一緒に怒りたくもなるものでしょう。

要するに税理士は「グレー」なら戦えても「ブラック」では守りようがありません。

守るといっても「私も知りませんでした。勘弁して下さい」としか言いようがないものです。

「ブラック」は金額の大小の問題以前にダメなのです。

それなのに「税務調査で多額の脱税の指摘をされた。ダメだといってくれなかった今の顧問税理士がいけない。だから、先生、顧問になってください」なとど言ってくる人もいますが、当然顧問を引き受けることはありません。

次に自分が同じ事を言われるのが、わかっていますから。

売上除外と架空経費計上は、わかった時のダメージが大きい

しかし、それほど悪気がなく「これくらいはいいだろう」と売上を除外していた例に出合うことがあります。

それはいわゆる「雑収入の除外」です。

例えば、工場であれば作業クズや廃材を引取業者に売却した代金や自動販売機の売上などを計上しないということがあります。

継続的な取引をする大口の得意先の売上を除外する人などまずいません。

そのことは税務署も十分承知なので、そこよりもむしろ最初にこれらの雑収入を先にチェックする、それも相手先からちゃんとデータを収集した上で調査にのぞむことも多いのです。

税務調査は、表玄関から始まるのではなく、裏口のスクラップ置き場からはじまったりするものなのです。

また、架空経費についても給与が103万円を超えると扶養親族になれないとの理由でパート従業員への便宜を図るために、その家族などの名前を「借りて」給与を分割して支給をしている例もあります。

これも立派な「架空経費」の計上です。これらは、思っている以上に罪の重いものです。

グレーゾーンでの解釈の相違であれば落とし所を探すことができますが、この「売上除外」「架空経費計上」は全くそのような余地はなく、割りに合わないものなのです。

税務署員の正義感とコンプレックスを刺激しない

それ以前に税務調査でやってはいけないことがあります。

それは「税務署員に仕事をする気にさせる」という事なのです。

家族との海外旅行を経費に混ぜるようなつまらないことをしておきながら見え見えの嘘をついて、指摘をしてきた税務署員の正義感を刺激したり、個人的なコンプレックスを刺激するような事をして憎悪の気持ちを持たせることは避けたほうが良いでしょう。

多くの税務署員は公務員として淡々粛々と業務をこなしたいだけなのですから。

<出典>
つぶれない会社に変わる! 社長のお金の残し方
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詳しくはこちら:たかが税務調査されど税務調査

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