消費税の経過措置の適用をされていた家賃を新型コロナの影響で減額した場合には消費税の税率は8%のまま?

消費税の税率が未だに8%のものも

2019年10月以降、消費税の税率は10%となりました。

しかし、中には、消費税の税率が未だに8%のまま(もっというと中には5%のままのものも)である取引もあります。

具体的には、一定の要件を満たすリース取引や家賃の支払いなどのことです。これらの取引については、消費税率が変更されたとしても従前の税率が適用されることになるのです。

この「経過措置」が適用されるには、支払金額などの契約内容の変更がないことが条件になっています。

では、この新型コロナウィルスの影響で、一定期間家賃を減額した場合には、その消費税率は8%のままなのか、それとも10%に変更されるのか。

そこで、今回は「新型コロナウィルスの影響で賃料減額した場合の消費税の経過措置」の取り扱いについてまとめてみることにします。

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消費税の経過措置の概要

消費税の経過措置とは、ザックリというと消費税の税率変更の前後で契約とその履行がまたがるようなケースでは、2019年10月以降の取引であっても、税率変更前のものを適用せよというものです。

旅客運賃、電気料金、請負工事、予約販売などについては、いわば「一発もの」なので、これから問題になるようなケースは少ないです。

しかし、「資産の譲渡等」として「リース料」や「家賃」もこの経過措置の対象となっています。

これらのリース料と家賃については、以下の要件を満たす場合には、2019年10月以降の取引についても、「強制的」に消費税の税率は8%としなくてはならないのです。

・2013年10月1日から2019年3月31日までの間に締結した不動産賃貸契約やリース契約に基づき

・2019年9月30日以前から引き続き貸付けを行っているもので

・2019年10月1日以後も継続されるもの

*ただし、「契約書上、対価変更できる旨のないこと、またはいつでも解約できる旨のないこと」などの追加要件があります。

消費税が10%になっても8%にしなくてはならない経過措置まとめ

家賃減額が対価変更できる旨がないことに抵触しないのか

資産の譲渡等に消費税の経過措置が適用されるには、「契約書上、対価変更できる旨のないこと、またはいつでも解約できる旨のないこと」が必要です。

では、新型コロナウィルスの影響で賃借人が苦境に陥り、家賃の減額をせざるを得ない状況での賃料減額は、この「対価変更をしてはいけない」というルールに抵触しないのか。

減額をした時点で、経過措置の適用がなくなり、以後の消費税は10%として取り扱わなければならないのでしょうか?

これに対して、国税庁は、「国税における新型ころなウィルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」で以下のように明示しています。

政府の要請を踏まえて新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた賃借人の支援のために当該賃料を減額することが明らかな場合は、「正当な理由に基づくもの」として取り扱って差し支えありませんので、引き続き、資産の貸付けに係る消費税率等の経過措置が適用されます。

なお、そのためには、賃料の減額に係る変更契約書や覚書等において、新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた賃借人の支援のために賃料を減額する旨を明らかにしておく必要があります。

また、 不動産以外の資産(事務機器等)の貸付けについて、新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた賃借人の支援のために賃料を一定の期間減額する場合も、同様に取り扱って差し支えありません。

この政府の要請が行われる前に、賃貸業者が、新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた賃借人の支援のために賃料を一定の期間減額した場合も、同様に取り扱って差し支えありません。

「国税における新型コロナウィルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」

消費税の取扱いは罠だらけ

このように、消費税の適用される税率については、改正されたあとしばらく経っても、その判断に誤りが起きるケースが多々あります。

新型コロナウィルス禍からの景気浮揚策として一時的に消費税を引き下げよと言われます。

社会保障財源を社会保険料で賄うのか消費税で賄うのか、そのために消費税率を長期的ないし恒久的にどうするかという議論での引き下げであれば理解できるのですが、一時的な景気対策としての消費税の税率引き下げはその効果の割に事業者への負担が大きすぎるのではないかと。

特に、消費税を価格に転嫁できない零細事業者にとっては、税率のアップであれダウンであれ、消費税の税率の変化そのものが実入りを減らすことになるのです。

益税でギリギリ生きている人の最後の命綱を叩き切ることになりますからね。

新型コロナウイルス対策で消費税減税をするのは零細事業者イジメである

普通に直接お金を渡したほうが、ずっとシンプルで弊害も少ないはずですよ。

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