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なぜ、銀行は無担保で金を貸すのか?

ほぼ月刊ワンポイントアドバイス<番外編>
最近は、大手都市銀行を中心に中小企業者に対しても、「ビジネスローン」を積極的に進めてきています。
このビジネスローンはスコアリングという手法でその会社の格付けを行い、貸し出し金利や融資可能額を算出する無担保で第三者保証の必要としない融資のことです。
従来は、担保のない会社には貸さないと言われた銀行が、いよいよ自らがリスクをとって、会社の将来性や事業計画をベースに金を貸す時代になったのでしょうか?
結論は、そんなことはないでしょう。だって・・・


まずは、金利についてですが、決算書の内容によって、同程度の財務内容の会社の倒産確率を算出します。その上で、その程度の貸倒率であれば倒産されても元は取れると言う金利を算出しています。
要するに、サラ金と同じ手法ですね。
それと、さらに、万一貸出先が倒産したとしましょう。しかし、その債権がそのまま銀行のロスになるわけではないのです。
というのもビジネスローンには、裏で保証会社の保証が付いている場合が多いからです。
例えば、オリックスとかあいおい損保とか・・・
だったら、銀行はノーリスクなんだから、ドンドン貸せばいいじゃないか!
さすがにそうはいきません。保証会社もただで保証などしてくれるわけはないでしょう。
当然のことながら、保証料を徴求しています。そして、その保証料は前年度の貸倒実績によって、増減するのです。
要するに、事故を起こすと来年度の保険料の上がる自動車保険と同じ仕組みと言うことですね。
ビジネスローンは、担保力の乏しい中小企業にとっては非常に便利な融資です。ただ、銀行が会社の将来性や事業計画をもとに貸し出しを決めるようになったということだけはなさそうですね。

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