ほぼ月刊ワンポイントアドバイス<番外編>
「てんや」とは、ケンタッキーフライドチキンと並び
「商社が手がけた数少ない成功例」と言われる
天丼チェーンです。
もともと、天ぷらは材料の大きさごとに
揚げる時間が異なったりと技術がいるので
和食の中で「FC化のうまくいかない最後の砦」
とも言われていました
しかし、このてんやでは
高給なてんぷら職人を使うことなく
パートスタッフが調理をすることで
リーズナブルな料金での天丼を提供
しています。
まあ、味はどうかと言われると
微妙[emoji:e-263]ですが、値段を考慮すれば
合格点なのでしょうね。
では、なぜ「てんや」では調理の難しい
天ぷらをパートスタッフで出来るように
なったのでしょうか?
その答えは、「材料の大きさが違うから
揚げる時間の加減が難しいの?
それだったら、同じ時間で揚げられるように、
最初から同じ大きさに切った状態で
店にもっていけばイイじゃん」という発想です。
もちろんそれだけではなく、技量を要求しない
天ぷら粉の技術革新なども大いに影響しています。
ですが、難しいと言われる仕事を
「俺の技術を盗んで覚えろ」的な指導ではなく、
要求されるスキルレベルを
低くしていく工夫は中小企業でも
大いに必要でしょう。
難しいと言われる仕事も
よく見ると40点の人でも出来る仕事
と90点の人にしかできない仕事が
組み合わさっている場合も多いでしょう。
その場合には、40点の人でも出来る
仕事と90点の人にしかできない仕事
に分解することで、大いに効率は
アップするはずなのです。
「うちは特殊なんだ、
そんなすぐに習得は出来ない」
これは、私がこのような提案をした人が
先ず間違いなくするリアクションです。
「うちは特殊」って、じゃあ
「特殊じゃない業種って何よ!」と
言いたくもなるのですが。
少なくともうちはやってますよ。
税理士は特殊じゃないと言うことでしょうか。[emoji:e-263]
伝統的な日本料理屋だって、
花板だけで料理を作っているわけでは
ないでしょう。
ちゃんと、要求される力量に
あわせて、追い回し、焼き方、
煮方、立て板と分業がされている
はずなのですけどね。
あと、営業も全く同じこと。
「あいつはダメだと」嘆く前に
まずは、ダメな人でも売りやすく
なるような、ワンシートの提案書の
準備や、クロージングまでの
仕組みの標準化をしていますか?
従業員への不満はそれらの
ことを行ってからにしましょうね。
やらない理由はもう充分聞きました。
そろそろ前に進みましょうよ。
って、誰に言っているんだろう[emoji:e-263]