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従業員を犯罪者にしないために

いや~凄かったですね。東横インの社長の会見(^^)
身障者施設を検査終了後に撤去するという仰天の違法行為をしておきながら、全く反省の色が見られませんでしたね。
おそらく、小さな違法行為を「これぐらいは良いんじゃないの?」と言いながら繰り返していくうちに、ドンドン違法の認識が甘くなってしまったのじゃないでしょうか。
「とんでもない!」というのは当たり前ですが、批判をおそれず言わせてもらえば、私を含めて「誰でもあのようになる可能性はあるんじゃないかな。」とも思いますね。


実は、私は入出金がほとんど預金を通じて行われているようなクライアントに現金出納帳を付けてもらうことを余り強くは求めていません。
なぜなら、経理処理が圧倒的に煩雑になるからです。
一方で、現金や在庫の管理を従業員が行っているような小売業には、それらの管理を徹底するようにアドバイスしています。
もちろん、「税務調査のため」という視点もあります。ですが、もっと大切なのは「従業員を犯罪者にしない」ためです。
確かに、現金や在庫が多少合わなくても、金額が僅少であれば別に利益にもそれ程影響もありません。それこそ、それらをチェックしているコストの方が高いこともあるでしょう。
それでも、私はあえて「現金や在庫をきちんと管理しているという組織風土は大切だ」と強く主張しています。
最近、銀行員が数億円単位の横領をしていたと言うニュースが続きましたよね。あれだって、最初からいきなり数億円を抜いたりするわけはありません。
おそらく、最初は、少額の不正を心臓が飛び出るぐらい緊張しながら行っていたはずです。
それが、「なんだ、結構チェックが甘いじゃん」との思いから不正の規模も回数も増幅していったのではないでしょうか。
最初は、「古くなった商品を持ってかえってしまった」とか「釣り銭が合わなかったけどうまくごまかした」と言った類の話が、どんどんエスカレートしていく場合もあるのです。
私の見た例でも、「経理担当者が勝手に小切手を切って現金化していた」なんて例もありましたからね。まあ、見過ごす方もどうかとは思いますけど。[emoji:e-263]
それに「カレー鍋にどんな具を入れたって全部カレー味になります」からね。もし先輩達がそのような不正をしているような組織風土ができあがってしまったら、いくらそれらの人間をクビにしても、その後どんな新人を入れたってすぐに同じような人間になってしまいます。
良い組織風土作りには、最初が肝心ということですね。

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