「自分の死後も兄弟は仲良くして欲しい」
これはどの親もかわらない願いでしょう。
しかし、現実には多くのミスマッチや感情の行き違いから、
一度もつれた遺産分割協議は
解決までに長期間を要する傾向があります。
私のお客様の中にも、
19年間という恐ろしいほどの長い時間を
かけて最高裁まで争った例があります。[emoji:e-263]
そのような争いを避けるにはどうしたらよいでしょう。
それは、やはり遺言を書いておくと言うことです。
遺言とは、亡くなる方が
「自分の死後どのように遺産を分けて
欲しいかを生前に表したもの」であり、
遺産分割協議ではそこにかかれたことが最優先されます。
もちろん、遺言があれば必ずしもすべての相続人が
その内容に納得し、兄弟仲よく付き合うことが
できるとは申しません。
遺言の内容によっては、感情のわだかまりが消えず、
それこそ相続を機会に兄弟の縁を切ってしまう方も
いらっしゃるかもしれませんし。
ただ、感情にしこりを持ったまま
長期に渡り係争を続けるということは
非常に心労を伴います。
もし遺言があれば、
長期間に渡る係争だけは避けることができるでしょう。
その意味からも、
遺言とはそのような心労から自分を守ってくれる
「最後の命綱」と言えるのではないでしょうか。
と言うことで、次回は
「遺産分割がもめやすいのは何時?」という
テーマでお話ししましょう。