「必要性はわかった。
でも、どうやって書いてもらえばいいのか」
これは難しい問題です。
それこそ、「あまり強く遺言を書いてくれ」というと
「なんだ、お前は俺が死ぬのを願っているのか!」
と怒られそうですしね。[emoji:e-263]
理想は財産を残す側が自ら「遺言を書きたい」
といってくださることですが、現実には・・・。
そこで、やはり相続人の側から
遺言の必要性を訴える必要があるでしょう。
その場合に、親が一番願っていることに
訴えるしかありません。
それは、「自分の死後も、兄弟仲良く暮らしてほしい」ということでしょう。
そうなると、まずは相続人間で遺言の必要性
を理解しあい、その上で
「親父が死んだ跡で兄弟喧嘩はしたくない。
親父の意見に従うのできちんと考えをあらわしてくれ」
と相続人全員でお願いするしかないでしょうね。
遺言を書くという作業は決して楽しいものではなく、
相続人も財産を残す側も
あまり触れたくない部分であるといえるでしょう。
しかし、財産を残す側が入院などし、
遺言の必要性が身近なものになったとき
にはもう手遅れなのです。
というのも、入院をしている人に
「あなたが死んだ時には、
どうやって財産を分けるか決めてほしい」
と相続人が迫るというのは、
人としてかなり問題があるのではないでしょうか。[emoji:e-263]
ですから遺言はタイミングが命です。
(1)一次相続が発生した時に二次相続についての遺言を書く、
(2)二世帯住宅を建てるときに遺言を書く
などのビックイベントに合わせたものや
ちょっとでも相続について
財産を残す側から話が出たときには、
そのきっかけを逃すことなく、
「それでは真剣に遺産分割について考えよう」
と話し合いの機会とすることが大切ですね。
要するに「笑って遺言の話を出来るうちに
きちんとまとめておく」ことが大切という
ことです。[emoji:e-413]
さあ、これで全10回の遺言特集は終わりです。
少しでも、遺言が身近なものになりましたでしょうか?
えっ、やっぱり触りたくない。
そうですか[emoji:e-263]