決算書特集-その14:見抜け!粉飾決算1-経営分析をする前にやるべきことがある

◆経営分析をする前に、やるべきことがある
この特集を通じて、
皆さんはもう決算書を一通り読むことが
できるようになったと思います。
信用調査などで取引先の財務諸表を
入手できた場合には、
是非その力を使って相手先の
信用状況を把握してほしいものです。
しかし、残念ながら
ほとんどの中小企業では、
粉飾や逆粉飾(脱税)
が行われており、
作成された決算書がすべて正しく
その会社の財政状態や経営状況を
表しているとはいえません。

そうなるとそれらの決算書を
元に財務分析を行っても
全く無意味
ということになるのです。
そこで今回は典型的な粉飾手法を知ることにより、
粉飾分を取り除いて真実の姿を
あぶり出す方法について説明してみることにします。
なお、粉飾に関するテクニックは多種多様であり、
これですべての粉飾は見抜ける
わけではないことにご注意ください。
<まとめ>中小企業の決算書のほとんどは、
粉飾・逆粉飾が行われ真実は表していない。
そのまま経営分析しても何の意味はない。




◆実額の変動にも注意せよ!
ほとんどの財務分析のテキストは
比率分析が中心で、
実額の変化はおろそかにされがちです。
しかし、まずは、
実額が大きく変化している項目から
異常がないかを検討したのちに
比率分析を加えたいものです。
ちなみに多くの金融機関には、
この比率による分析を行う
管理システムが導入されています。

これによって粉飾の排除と
修正後の決算書に基づく
倒産確率の判定を行っているのです。
要するにちょこちょこっと
数字をいじった程度の粉飾は、
ほとんど金融機関には、
把握されている
と考えた方がよいでしょう。
また、それらのシステムの解説書をみると、
中には「経常利益が100万円程度で
低位安定しているものは、
ほとんど粉飾と考えて問題ない」

という恐ろしい記述さえあります。
ただ、役員報酬の調整も
粉飾だと言われれば、
私もその記述を否定することはできませんが。
<まとめ>比率だけでなく実額の変化で異常を見つけよ!
えっ、もっと詳しく詳しく知りたいですって?
それでしたらこの本をお読み下さい。
はじめての「独立・起業」なるほど成功ガイド

9割の人が間違えている「会社のお金」無料講座公開中

「減価償却で節税しながら資産形成」
「生命保険なら積金より負担なく退職金の準備が可能」
「借金するより自己資金で投資をするほうが安全」
「人件費は売上高に関係なく発生する固定費」
「税務調査で何も指摘されないのが良い税理士」

すべて間違い。それじゃお金は残らない。
これ以上損をしたくないなら、正しい「お金の鉄則」を
ヨシザワ マサル