大阪のホテルに滞在中、耐えられないほどの胃痛がするのでホテルに薬をお願いすると、夜中なので難しいと夜間診療の病院を手配していただいたところ、レントゲンでは腸閉塞の可能性があると住友病院に緊急搬送。
CTで結果的に胆石と判明し、そのまま入院の上、腹腔鏡にて手術をしていただき無事退院いたしました。
夜中にもかかわらず対応していただいたグランヴィア大阪さん、夜間に診断していただいた大阪中央急病診療所さん、手術をしていただいた住友病院のみなさん、そして、サポートをしていただいた友人や家族には大変感謝しております。
どうもありがとうございます。
そこで今回は、普段から「ムダな生命保険加入はダメ」と言い続けている私が、緊急入院・手術をしてみて再検討した正しい医療保障のつけかたについてまとめてみようと思います。
大阪出張中に突然の緊急入院・手術という状況であったものの、掛かった治療費については、高額療養費制度により、自己負担は、差額ベッド代を除けば9万円程しかありません。
平均入院日数は一般病棟での16.5日、がんでも20日ですから、治療費の自己負担は、多くのケースでさほど大きくないことがわかります。
また、病気やケガなどで働けなくなった場合にも、社会保険加入者であれば4日以上の休業に対して最長1年6ヶ月まで標準報酬日額の2/3までの傷病手当金や万一障害が残ってしまった場合には、障害年金の制度もあります。
ですから、病気などへの必要保障額については、掛かるコストだけでなく、公的保障の内容についても検討をする必要があるのです。
あなたが思っている保険の必要保障額はまず間違いなく過大である
私が唯一加入している生命保険(共済)は県民共済。
これは、事業費が全体の5%未満とリーズナブルな上、本拠地である埼玉県では、住宅やオーダーメイドのスーツ、結婚式などを加入者向けに格安で提供するなどユニークなサービスをしているからです。
今回の私の入院日数は7日間なので、7日目以降の入院から保障をされる県民共済ではさほど共済金を受け取れないことになります。高額療養費制度を活用しても治療費は”持ち出し”になります。
だから、入院一日目からや日帰り入院でも保障される医療保険に加入すべきかというとそうではないでしょう。
保険は制度としては極めて有効ですが、その制度維持のために莫大なコストが掛かっています。医療保険では、払込保険料の2-7割がその制度維持のために費やされていると言われているのです。
生命保険とは、自分の寿命を掛けたギャンブル。
そのギャンブルの”テラ銭”が最大で7割も取られるのはあまりに割が悪い。
そりゃ保険金が出ないよりも出るほうがいいのは当たり前ですが、その原資はどこにあるのかといえば、自分が払い込んだお金ですから。
その保険金の支払いのために、余計に保険料を払ってさらに多額の手数料を差し引かれるだけのことです。
わずか数日の入院の治療費は、そんな割の悪いギャンブルに頼らなくても、十分に自分で蓄えられるはずです。
事実、私も今回の緊急入院・手術の治療費については、医療保険がおりなくとも何ら問題なく支払いができました。
つまり、少なくとも「今のところ」は医療保険に加入をしなくても良かった、ということです。
この先どうなるかはわかりませんけどね。
必要保障額を算出する際には、「いくら損失が生じるか」ではなく「いくら支払いができないのか」という金額でみなくてはなりません。
どうしても、人は損をすることを回避する本能があるため、病気やケガで生じる損失をすべて保険でカバーし、万一のことが起きても何も損害がないようにしたいとなりがちですが、その結果、多額の保険料のムダが生じてしまうのです。
つまり、病気やケガにより生じるであろう損失については、まずは、コストの小さい貯蓄で準備をする。今の貯蓄では、まだ足りない部分や確率が低いがどうしても一人ではカバーしきれない部分にだけ医療保障をつければよいのです。
具体的には、日帰り入院に対する医療保険などやめて、60日以上の休業から保障をする就労不能保険や所得補償保険に加入をするということでしょう。
ということで、体を張って、本の宣伝をしてみました。
お金を正しく残すための金融商品・ローン・保険選びの一冊として書きましたので、書店で見かけたらまずはお手にとって見てください。