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商業出版特集-その1:パターン配本と事前注文


まだまだ書籍の宣伝で引っ張る吉澤です。[emoji:e-263]
今回はただの宣伝ではつまらないでしょうから、
ちょっとだけ出版業界事情を絡めてお話を。
多くの場合、卸売業者である取次店が
出版社から書籍を先ず購入します。
その上で、一般書店にさらに販売がされるわけです。
しかし、なにせ一日200冊もの書籍が毎日毎日
発売がされるので、それをどの書店にどれだけ
振り向けるかを決めるのは結構大変なことです。
そこで、書店の規模をランク付けし、初版数によって
大体の購入数量と、ランクに従って
それぞれの書店に配本する冊数を
取次店と出版社で決めています。
これをさらに、都市型店舗での配本を厚くするパターンや
郊外店舗の配本を厚くするなどのパターンも
出版社と取次店で決めているのです。
つまり、まずはベースとなる数量については、
この「パターン配本」
に従い、全国の書店に撒かれることになるわけです。

実は、あるルートからこのパターン配本表の見本を
入手したのですが、この配本数量が、意外と少ないんですよ。[emoji:e-263]
超大手の書店を除けば、一般的なビジネス書だと
ほとんど配本されても1冊、多くても3冊ぐらいですね。
もちろん、この他にも本は店頭に並びます。
これは「事前注文」というもので、事前に出版社が
流したFAXDMを受けて、書店が独自にパターン配本分に
追加して注文を入れているのです。
大体、平積みになっているような本はこの
事前注文分が加えられていると考えて良いでしょう。
つまり平積みの数量を
を見れば、その書店がどれだけ本気でその本を売ろうと
思っているかが分かります。

逆に言えば、パターン配本分しかおかれていないと言う
ことになると、その書店はその本を余り評価していない
と言うことです。[emoji:e-263]



そこで、著者としては、まずは大手書店を
回ってどれだけの数量が平積みになっているかを
知ることで、
大体どの程度の事前注文があったのかが
把握出来るわけです。
(別に出版社に
聞いても教えてくれますけどね[emoji:e-263])
と言うわけで、私も発売直後の
日曜日に、いろいろ書店周りをしてみました。
まずは、自分の家から近い
紀伊国屋北千住店に。
ちょうどビジネス書担当の人がいたので
「おはようございます。実は
私はこの本の著者なんですよ。
よろしくお願いしますね。
で、どれくらい入ってますかこの本?」
なんて挨拶をすると・・・
「ああ、3冊ですね」
(まずい、完全にパターン配本分じゃん。)
う~ん、幸先悪いな。
その後、秋葉原のヨドバシカメラの
上にある有隣堂に。
すると、おお、結構あるね。
1,2,3・・・10冊か。
そこそこあるね。
ただ、独立・起業のコーナーに
あると思っていたら、企業経営の
コーナーに。
明らかに、独立・起業の
方がマーケットは大きいのに。
やっぱりちょっと不安。
不安を引きずりながら、次に八重洲ブックセンターに
行くと・・
(おお、あるね、あるね!)
新刊コーナーに10冊。さらに
独立・起業のコーナーにも
10冊の合計20冊!
やっとテンション復活!
勢いに乗って、次は丸の内の丸善本店に!
すると、「おお~、こっちの方が
もっとあるじゃん!![emoji:e-413]」
2,4,6・・・
25冊は入っている!!
何もキャンペーンをしていないのに
これはかなり多いぞ。


(後日追加分:木曜日に立ち寄ってみたら
さらに「新刊・話題の本」というコーナーにも
10冊。合計で35冊も入っている!
ありがとう!丸善丸の内本店!
私は、これからは本は全部ここで買うぞ[emoji:v-221])
「前回よりも多いかも。すごいじゃん。」
と思ってみると
その手前には、大前研一氏の
新作が200冊くらい山積みになってました。[emoji:e-263]
さすがにレベルが違いすぎますね。
その後も新宿紀伊国屋では20冊
よく見るとそのそばに
こんな本達も。
オール図解 いちばんやさしい個人事業のはじめ方



起業を成功へと導く 経営コーチ



書店は売れなくなった瞬間に
容赦なく返品するので、
一定期間経過後には、
1冊でも在庫されているだけで
すごいこと。
それが平積みになっていると言うことは
ものすごいことなんですよ。みなさん。

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