影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか
前回に引き続きあの
元アマゾンのカリスマバイヤー土井英司氏が
激!オススメ!の1冊。
「影響力の武器」をご紹介。
今回は返報性の恐怖についてです。
ある大学教授が、ちょっとした実験を行いました。
クリスマスカードを全く知らない人たちに
送ってみたそうです。(何してるの大学教授[emoji:e-263])
するとビックリすることに
クリスマスカードの返事が山のように届いたそうです。
要するに教授が何者なのかもよく調べず、
「カチッ・サー」と、自動的に返信をしていたわけで[emoji:e-263]
実は、これは、我々の身近なところにも
存在するきわめて強い影響力の武器「返報性」の
働きを表したものともいえます。
「何かをしてもらったら
お返しをしなくてはならない」という
恩義の感覚は、別に日本独特のものではなく
世界を問わずきわめて広い範囲に
浸透しているそうです。
ですから、この恩義の感覚を悪用して
売上を伸ばそうという人たちも出てくる訳ですね。
例えばアムウェイ社の極秘営業マニュアルに
アムウェイ社の製品を一杯詰めたバッグを、何の義務もかさず
「もちろん無料で24時間置かせてください。
その上で製品を試しに使ってください」
といって置いてくるようにと記載されているようです。
その上で、試用期間が終わると、大概の人は
試供品を使ってしまった負い目から、
ある程度の商品を実際に購入してくれるそうで。
これは、「何かもらったらお返しをしなくてはならない」
という、返報性の罠に引っかかっているのだと。
(私が言ったんじゃありません。この本に
書いてあったんです。[emoji:e-263])
この他に、返報性を活用した例として
「拒否させた後に譲歩を引き出す」というものがあります。
これは、とんでもないお願いをしておき、
まずは断られる。
その後それよりは受け入れやすいお願いをすると
最初からそのお願いをするよりも、
遙かに承諾率が高くなるようです。
これは、最初のお願いを断った人が
「申し訳ないので、何か簡単ならことならば
聞き入れてあげよう」と言う気持ちになるという
返報性を意図的に使ったもののようですね。
なんだか、こちらが主体的に意思決定をしたようで
実は、かなり誘導されている場合もあるようですね。
そんな承諾誘導に引っかかりたくない人は是非、ご一読を!
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