決算書特集-その7:収益性を見る

◆「収益性」をみる
その会社が「どれだけの利益を稼ぎ出す力があるのか」
を判定する必要があります。
そのための指標としては、
「売上高対総利益率」、
「売上高対営業利益率」、
「売上高対経常利益率」
などが挙げられます。
算式はそれぞれ
売上高対総利益率=売上総利益÷売上高(%)
売上高対営業利益率=営業利益÷売上高(%)
売上高対経常利益率=経常利益÷売上高(%)

となり、業種平均値もそれぞれ
◆売上高対総利益率
製造業(金属製品製造業)25%
卸売業(電気器具卸売業)15%
小売業(婦人服小売業) 35%
サービス業(理容業)  60%
◆売上高対営業利益率
製造業(金属製品製造業)8%
卸売業(電気器具卸売業)2%
小売業(婦人服小売業) 1%
サービス業(理容業)  9%
◆売上高対経常利益率
製造業(金属製品製造業)3%
卸売業(電気器具卸売業)1%
小売業(婦人服小売業) 1%
サービス業(理容業)  8%
となっています。
売上高と利益を比べるのでれば
指標も一つでよいような気もしますが、
これらをすべて確認するのには訳があります。



それは、どの過程に問題があるかがわかるからです。
たとえば、売上高対総利益率は昨年よりも
向上しているのに、売上高対営業利益率が悪化

しているというのであれば、
その間にある販売費及び一般管理費に
問題があることが予測できるのです。



なおA社のそれぞれの比率を
算出すると売上高対総利益率35%、
売上高対営業利益率5%、
売上高対経常利益率2.5%と
総利益率は業種平均値よりは良いものの
営業利益率が良くないことから
販売費管理費に何らかの問題を
抱えていることが予測されます。
<まとめ>収益性は売上と利益の比率で算出。
さらに発生段階別に算出することで問題点を把握

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