決算書特集-その4:貸借対照表と損益計算書の関係

貸借対照表と損益計算書は全く
別々のものなのでしょうか。
実は、この貸借対照表と
損益計算書はあたかもパズルのように
組み合わせることができます。

もともと、複式簿記で記載されたものを
区分したものなのですから当然です。[emoji:e-263]
そこで貸借対照表と損益計算書の関係
について考えてみることにしましょう。
◆貸借対照表と損益計算書の関係
では、少しはなしは違いますが、
「お風呂に水を入れる」ことをイメージしてください。
この風呂には、最初から一定の水が
入っているところに、
上からは蛇口で水が入れられるとともに
底の栓から水が出ているとします。
このときに「一体どれだけの水が増えたか」
を知るにはどうしたらよいでしょうか。


<どれだけ水量が増えたのか?>


ひとつは風呂桶に「目盛り」をつけておき、
水を入れる前の目盛と水を入れた後
の目盛を読む
ことで、
その差額からどれだけ水が増えたかを計算できます。
もうひとつは水を入れる蛇口と水を出す栓に
それぞれメーターをつけておき、
入水量と出水量の差額

どれだけ水が増えたかを把握することができるでしょう。
当然のことながら二つとも
計算結果は同じになるはずです。

実は、このことは「利益の計算」でもまったく
同じことが言えるのです。
2期間の貸借対照表を比較することで、
どれだけ純資産が増えたのかを見ます。
この純資産が増えた分がその年に獲得
できた利益
であると判断することができます。
一方、損益計算書からは一定期間の収益と費用を
比較することでその年に獲得できた
利益
を知ることができるのです。
要するに風呂桶に目盛をつけたもの
が貸借対照表、
蛇口と栓にメーターをつけたのが
損益計算書
ということです。
<貸借対照表と損益計算書は一体>


<まとめ>貸借対照表と損益計算書は
パズルのように一体。
どちらの利益もかならず一致する。

どうですか?
難しく思えた決算書も実は
それほど難しいことをあわらしているもの
ではないことがご理解いただけたのではないでしょうか。
もちろん、これらのことをすでに
ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ここまで記載したことは
「決算書を効率よく読むための第一歩」
となることなのであえて書かせていただきました。
では、次回は比率分析などを中心にして、
決算書から会社の問題点を把握する手法
について説明することにしましょう。 

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