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【オススメ】勝間式「利益の方程式」:勝間和代

勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

「万能利益の方程式」を表した勝間和代さんの最新作
万能利益の方程式を
利益=(顧客単価ー顧客獲得コストー顧客原価)×顧客数と分解し、
それぞれのファクターをコントロールすることで利益の最大化を
図る手法が書かれています。
間違いなく良書ですし、書評は、smoothさん
多くの方が競いあうかのごとく書くでしょうからそちらにお任せします。
しかし、この本を読むと
勝間さんのバックボーンの強固さがビンビン感じられます。
というのも論理構成のフレームワークがものすごくしっかりしている。
それもそれぞれのコンテンツに隙がない。
私も本を書く者の一人として本音を言うと、
実は文章を書くときには、主張のフレームのバランス
がとれないときが多いんです。
というのもどうしても得意分野はドンドン話がふくらみ、
若干弱いところは補強できる話も薄くなりがちなんです。
それをこれだけしっかりとしたフレームで中身のコンテンツもぎっちり
書けるというのは、
書かれていない部分の裏付けが厚いことの証拠なんです。
この本は、膨大な量のインプットと得た知識を
「どうしたら問題解決につながるか」
という視点で仮説と検証をし続けないと書けませんぜ。
そういう意味では、まるで
うまみを出すために多くの部分を磨き込んで削った
大吟醸みたいな本
ですよ、この本。



さて、私がもう一つ着目したのは、勝間さんの出版社の選択方法。
ご自身で「書く努力の5倍の売る努力をする」と公言している勝間さんが
今回選んだ版元が東洋経済新報社
いままでお出しになったことのない出版社です。
興味があって本人に聞いたところ
「だって、今回の本のターゲットが
強いのはどう考えたって東経でしょ。」と
個人的な感想は、
今まで読んだ「勝間本」の中では、満足度はトップ。
ただ、「Google化」に感銘を受ける層と
今回の本に価値を見出す層は若干異なるというか。
効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法

おそらくターゲットは、今までの若いビジネスマンよりも
むしろもう少しビジネス経験の豊富な人じゃないかと。
内容は、そういうビジネスモデルやマーケットリサーチ・集客コストなどに
関する本を読み込んでいる層にも、納得の濃密度
です。
むしろ最近のライトなビジネス書がもてはやされる中では、ちょっと重いくらい。
そうなるとこの当りの本は確かに、今まで出してきた出版社さんよりも
東洋経済新報社の方が強いのも事実でしょう。
そっか、そういうことちゃんと考えるんだな~。
私なんか、「吉澤さん、次どうします?」
「何にしますかね~」って感じで
いつもの出版社にお世話になっていますから。
普通に考えると、「Google化」のマーケットよりは
今回の本のマーケットの方が残念ながら小さいはず。
それを今をときめく
勝間和代氏
そして売上を大きく左右すると言われる装丁デザインが
石間淳氏
さらに版元、東洋経済新報社が
「東洋経済新報社史上、過去最大規模の販促対応」
で挑むと、一体どんな結果になるのか、ビジネス書の著者として
大変興味のあるところです。
もちろん、ビジネス書マーケットの拡大のために
是非売れて欲しいですよ。
ああ、勝間さん、次は「税金本」をお願いしますね。
「税金本」ブームの来たのを狙ってコバンザメのように
似た装丁の本を出しますから。
間違えて買うようにね。
★★★★★
【編集後記】
「利益構造の分析」についてこんな類似書も良いんじゃなかな
「どれぐらい、勝間さんの本が良いか」のベンチマークとして(プライドなし
「ワークライフバランスをとるには、
まずは的確なビジネスモデルを選択する必要がある」
という点は極めて近いものですよ。
(すでに大量の在庫があるはずなのに、なぜか表示は3-5週間。
それでもまだamazonビジネス書部門第10位、ありがとうございます)
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ヨシザワ マサル