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ボツ原稿に愛を込めて(≧▽≦)その4-リスケジュールは安易にするな!



「リスケジュール」ということばをご存じでしょうか。
Re(再び)schedule(計画する)という意味なのですが、
要するに当初の支払方法を変更し、
毎月の支払額を減額してもらうことを
銀行に要請することです。

「え?そんなことが出来るのか」
そうですね。
融資の内容にもよりますが
認められる確率は高いと言えます。
と言うのも担保や保証人がない場合、
銀行も取れないものは
取れないということです。
だったら少しでも
もらっておいた方がよいだろうということです。
この「リスケジュールこそ倒産回避の奥の手」
のように書かれた本をみることがあります。
別にその本に書かれたことにウソはないでしょう。
しかし残念ながら過度な期待は
しない方がよいでしょうね。

あくまでもそういう事例も
あったということということです。
一度約束をしたものを簡単に
変えてそれですむならこんなに
良い方法はありません。


しかし、現実はそんなに甘いものではありません。
なぜなら、リスケジュール申請と言うことは、
銀行サイドから見れば事故を起こした先
というレッテルを貼ると言うことです。
よく考えて下さい。
約束を破った人に、
次にまたお金を貸すでしょうか。
普通は貸さないでしょう。
銀行や信用保証協会も全く同じです。
現実に、銀行がその会社を格付けする場合、
自己査定上は「要管理先」という区分になり、
新規融資にはまず応じてくれないのです。

ですから、どこからも融資を受けられないので、
後はどうやって少ない収入で
何とか収支バランスをとったらよいかを
考えるかと言う段階であれば、
このリスケジュールもやむを得ません。
しかし、まだ余裕があるのに
「借入金の支払いが減れば資金繰りが楽になる。
だったらリスケジュールをしよう」
なんて言うノリでの申請は絶対にやめて下さい。
銀行で10年以上融資を担当している
友人に聞いたところでは、
仮にリスケジュールが認められたとしても
「実際には、その状態から正常先へと
復帰した中小企業の例はない。」そうです。
つまりリスケジュールという行為は
「倒産までの延命措置」という認識しか銀行にはないと言うことです。

残念ながらすべての金融機関が
新規融資に応じない状況で、
法的整理なしにその中小会社が
存続出来るのは奇跡的なことと
いわざるを得ません。
ですから、リスケジュールをした時点で、
「法的整理」を視野に入れ、
出来るだけ再起をしやすくする方法を
考えるしかないと言うのが私の結論です。


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