7、融資を断られているうちに、金利に鈍感になっていないか
「ほらみろ、こんなにあるじゃないか」
怒りを身にまといながら三友東京ユニバーサル銀行
を出た拓海は、交差点に立ってほくそ笑んだ。
気がつくとこの交差点から見渡しただけでも
6行もの銀行があるのだ。
「別にこの銀行が貸してくれなくても、
銀行なんていくらでもあるんだからな。」
しかし、1時間後の拓海の顔は、
今度は真っ赤ではなく真っ青になっていたのだ。
「申し訳ございません、当行ではご融資に応じることが出来ません。」
6行すべての銀行がまるで判を押したように
最初の「ネズミ男」と同じ対応なのだ。
途方に暮れながら最後の銀行を背にしようとした瞬間、
あるものが拓海の目に飛び込んできた。
「カードローンセンター」
どうやら、カードで融資をしてくれるようだ。
「8%でローンを組んでくれると、宣伝していたあれか」
吸い込まれるように、ブースに入った拓海は、
タッチパネルに従い項目を打ち込んでみた。
すると、8%の銀行カードローンは無理とのこと。
利用出来るのは、15%の系列ノンバンクのものらしい。
何件も断られるうちにもうどうでも良くなってきた。
どうせすぐに返すのだ。
それに銀行の中ある機械だし問題ないだろう。
何せ粗利益率が高いので十分返せるのだからな。
ディスペンサーから利用上限額50万円を
わしづかみにした拓海は、
かき集めた手持ち資金をあわせ1,000枚分の製作費
600,000円を銀行の窓口で上海へ支払いをしたのだ。
「あとは、中国からのサンプルを待つだけだ。
その前にネットショップを立ちあげないと。」
★ポイント 断られていくうちに金利には甘くなりがち。
常に「その金利を返すにはいくらの売上が必要か」を考える。
【編集後記】
土井英司さんのビジネスブックマラソンでご紹介いただいたものの
週末ずっとamazonは在庫切れ
そのせいか、こちらのランキングが急上昇
ビジネス書部門で9位に
楽天ブックス
こっちもビジネス書部門でなんと2位に
7&Yブックス
先週の土曜日には、大量の追加納入完了によりamazonの在庫復活する予定でしたが、
まだ時間がかかりそう。
お急ぎの方は楽天ブックス、7&Yブックスか紀伊国屋等のリアル書店でお求め頂ければ
幸いです。
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