売れ残って廃棄するよりも即時完売のほうが損をする?

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即時完売を喜んではいけない

あなたが物産展に出店するお弁当屋さんだとしましょう。

お弁当は予想外の好評で、用意した弁当100個は
午前中に完売してしまいました。

この嬉しい悲鳴ともいうべきシチュエーション。

実は、売れ残るよりも損をしているという話を
今回はしようと思います。

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完売は利益の極大化を意味するとは限らない

買い手に需要があるのに、売り手の都合により取引ができないことにより
儲け損なった金額のことを「機会損失」といいます。

例えば、買いたい人がいるのに売り手に在庫がないというような場合。

本来在庫があれば、それを販売することで得られた利益を
完売したがゆえに儲け損なったということです。

たとえば、先ほどのお弁当屋さんの場合、
売値1000円で原価が600円だったとします。

一日出店していた時の販売数量が180個だった場合に、
100個しか仕入れておらず即時完売した時と
200個仕入れて20個も売れ残り廃棄処分をした時との
利益の違いを比べてみましょう。

・100個仕入れて100個売れた

1000円✕100個ー600円✕100個=40000円

・200個仕入れて180個売れて20個廃棄した

1000円✕180個ー600円✕200個=60000円

即時完売したほうが20個も廃棄処分をしなくてならなかった時
より20000円も儲け損なっている。

つまり、損をしているわけです。

同様に「自分の時間」「自己資金」もこの
機会損失を生んでいることに気がつきにくいものです。

多忙なのに他人に頼まず自分でその作業をすればタダで出来るという考えは、
他人に作業を依頼するお金を払わずに済んで得をしたようで、
実際には、その時間で他の仕事をすれば稼げたお金と
他人に作業を依頼した時に支払うお金との差額を
儲け損なっているということです。

自己資金で投資をすれば利息の支払をしなくて良いという考えは、
借金で投資をするより利息の支払をしないので済むから得なようで、
実際には、別の同じリスクの投資をすれば
稼げたお金と借金の支払利息との差額だけ
儲け損なっているわけです。

あるいは、税務調査でも、何一つ税務署から修正すべき点を指摘されなかった
というのは、一見素晴らしい税務調査の対応であったようで、
実は、グレーゾーンについてもっと”踏み込んだ”申告をして
例え修正申告に応じた時よりも損をしていたということもあるかもしれません。

この機会損失は、決算書上には現れないし、
確実な金額の検証もできないので、見落としがちですが、
本当にその意思決定が正しいのかは、
”隠れた機会損失”がないのかも含めた検討が必要ということですね。