税理士がMacBookPro一台で仕事はできるのか?|8年使ってみて気がつくこれだけは覚悟すべきこと
目次
業務ではまだまだWindows専用アプリが多い
税理士が業務で最もよく使う会計ソフトや申告ソフトというのは、未だにほとんどがWindows専用です。
そのため、プライベートではMacを使っていても、仕事ではWindowsを使うという人も多いようで。
特に、会計事務所として組織で仕事をしているとなれば、まず間違いなくWindowsマシンで運用をするはずです。
ただ、私のような個人事務所であれば、MacBookPro一台でどこでも仕事はできそう。というか実際に私は8年間もそうしています。
そこで、今回は、税理士のように「Windows専用アプリを使う場面の多い人でも本当にMac一台で仕事をするのに支障はないのか」ということをお伝えしようと思います。
2年前のMacBookProでもスペックは十分
私が使っているのはMacBookProのearly2015というモデル。メモリは8GBでSSDは512GBです。
毎日仕事で使うメインマシンであれば、最新のものに買い換えてもよいのですが、どうにも「USB-Cのみ」というのに抵抗があり、未だにもう少し様子見と言ったところ。
結論から言えば、私が通常行う業務であれば、このくらいのスペックでも、ParallelsというエミュレーターにWindowsを載せた上でWindows専用アプリを動かすのに支障はありません。
ただ、ストレージ容量はもう少し余裕がほしいところです。次に購入する際には、SSDは1TB以上にするでしょう。
では、具体的にどんな作業をしているのか。
それらを「Macでも何ら問題のないもの」と「使えないことはないがWindows版ノートのほうがいいもの」とに分けてみようと思います。
Macで何ら問題のないアプリ
(1)スプレッドシート
いわゆる表計算やデータベースについては、ほとんどGoogleDriveで作成をしています。
クラウド上のアプリなので、当然Macでも何ら問題はないです。
(2)ドキュメント
いわゆるワープロ機能による原稿執筆についても、ほとんどはGoogleDriveを利用しています。
こちらもクラウド上のアプリなので、Macでも当然問題はありません。
書類作成でWordをどうしても使う場合には、Office365のWindows版Wordを利用しておりますが、私が作成するような簡単なものであれば、特にストレスなく作業ができます。
(3)メール・チャット・SNS
メールはGmailですし、チャットもSNSもクラウドなので、こちらもMacで何ら問題はありません。
(4)会計ソフト・申告ソフト
クラウド会計アプリのようにMacでも利用ができるものも増えてきていますが、決算まで一気通貫にクラウド会計アプリで行うというのはまだまだストレスが。
そのため、私は、MFクラウド会計でネットバンキングやクレジットカードのデータから仕訳生成したものをデスクトップアプリである弥生会計に取り込んだ上で決算作業を行うようにしています。
Parallels経由でWindowsを載せて弥生会計を動かしても、特にもっさり感はないです。
弥生会計とMFクラウドどっちがいいか?ではなく二つ組み合わせて使うってのはどうよ?
申告ソフトについても、クラウドアプリが出てきていますが、そもそも申告作業をクラウドで行うメリットはあまり実感できず、単にMacで申告作業をしたいというだけであれば、申告ソフトの成熟度を考えると、今のところはParallels経由でWindows版申告ソフトで処理をした方がよいのではないかと。
印刷にエラーが出ることがあったりと全く支障がないわけではないですが、こちらも作業で我慢できないほどのストレスはありません。
使えなくはないがWindows版ノートの方がよいアプリ
(1)Excel
通常のスプレッドシートはほとんどGoogleDriveで作成しているものの、シミュレーション用の「財務モデル」を作成する際には、「データテーブル機能」と「トレース機能」を活用するため、Excelで作成をしています。
Mac版のOfficeは簡易版であり、トレース機能やクイックアクセスツールバーはありません。そのため、Parallels経由でWindows版のExcelを使っています。
特に問題なく動きはしますが、「Ctrl+Shift+→↓」などの基本的なショートカットが使えなかったり、範囲指定したセルのデータを一括して消去するなどの当たり前の機能が使えなかったりします。
なので、私のようなライトユーザーであれば、まだ我慢できるレベルですが、Excelのヘビーユーザーであれば、やはり素直にWindows版ノートを使ったほうが良いのではないかと思います。
(2)Powerpoint
プレゼン資料作成は、その洗練されたアニメーションに憧れてMacのKeynoteを使っていましたが、図形描写機能が貧弱で、他の人との共有にも支障があるため、今はすべてWindows版のPowerpointを使っています。
Mac好きの私がKeynoteをやめて(それもWindows版)にしたワケ
機能的には、マジックムーブ以外は、ほぼすべての機能についてKeynoteをWindows版Powerpointが上回る上に、そもそもアニメの使用はもう”卒業”したのでKeynoteに戻ることはありません。
なお、Mac版のPowerpointもやはり簡易版で機能の制約がある上、Windows版Excelで作成した表やグラフをコピペで貼り付けることができません。
こちらも、Parallels経由でも特にもっさり感はありませんが、MacBookProのRetinaディスプレイで無理やり表示をさせたためか、画面が明らかに汚いです。
作成した図版をキャプチャする際には、Mac版のPowerpointであえて表示させてからキャプチャをするくらい。
なので、こちらもWindows版ノートの方がきれいに表示されるのであれば、そちらのほうがよいのではないかと思います。
どうしてもMacが使いたいのでなければわざわざ変える必要はない
元々Windows一本だったところから、8年ほど前にKeynoteを使いたくて「プレゼン専用機」としてMacBookを購入し、いつしかMacの使いやすさからMacBookPro一台で全ての作業をするようになっていました。
(大きな画面が必要な作業は、Thunderboltディスプレイにつないで作業をしています)
新しいMacに買い替えた際にも、ケーブル一本でアプリケーションや設定までコピーできてしまう手軽さもあり、多少の不満はありながらも今からWindows版ノートに替えようという気持ちにはならないです。
ただ、「今までWindowsで作業をしていたのをこれからMacBookに替えるか」というのであれば、どんなアプリをどの程度まで使っているのか次第ですが、どうかなと。
この他にも私は慣れてしまったけど、無理やりWindowsを載せている以上、入力周りなどそれなりに細かい不都合を感じるはずです。
特に、ExcelとPowerpointのヘビーユーザーであれば、相応の支障は出ることは覚悟の上で変更を検討する必要があるでしょう。
要するに、”そんなこと”以上にMacが好きな人なら税理士だってMacBookPro一台で仕事ができますよってことですね。
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