実は私も話題のタックスヘイブンに口座持ってますーオフショア、ヘッジファンド、プライベートバンクって実際どうよ?

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パナマ文書とやらが話題のようですが

タックスヘイブン(租税回避地。タックスヘブン・税金天国にあらず)にある口座情報がパナマの法律事務所から流出したとやらで、口座を持っていた政治家や企業が国賊のように批判されています。

タックスヘイブン自体は合法的なものでありますが、本来国庫に入るべき税収が入っていないのは事実であり、その額もとても無視できるような金額ではなくなってきているため、先進国はその対策に頭を痛めているようです。

さて、富裕層ではないですが、実は私もいわゆるタックスヘイブンにある銀行の預金口座は持っていますし、オフショアファンドに投資をしたこともあります。

そこで、タックヘイブンに口座を開設したり、オフショアファンドに投資するってどうよという話をしてみようと思います。

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きっかけは”ゴミ投資家”シリーズ

なぜ、タックスヘイブンに預金口座を開設したかというと別に巨万の富があってそれを隠したいというわけではないです。

当時、橘玲さんたちが主催していた「海外投資を楽しむ会」というのが”ゴミ投資家シリーズ”という本の中で、「知的好奇心を満たす」という目的でこれらの活用について書いていたのを見たから。

まずはどんなものか自ら試してみてお客様に案内するという、いつもの”人柱”になろうとしたわけです。

日本にいてもオフショアバンクに預金口座は開設できる

タックスヘイブンである香港のHSBC(香港上海銀行)に預金口座を開設する「投資ツアー」などもあるようです。

もちろん、香港に観光に行ったついでに、HSBCに預金口座を開設するということを否定するつもりはないですが、オフショアバンクに預金口座を開設したいだけであれば国内でもできます。

Santander Private Banking口座開設方法(海外投資を楽しむ会)

私が開設した当時は、まだAbbeyInternationalという名前でしたが、こちらのサービスの通りにやれば日本語での解説もあり比較的スムーズに開設はできました。

ただ、カードのアクティベーションをする際に、中川家の漫才にでてくる空港職員のような「けだるい」担当者とほんの少しですが応対をしなくてはなりません。

そのため、「TOEIC850と点数だけ高くて実務で英語は全く使えない私がドキドキしながらなんとか」というレベルの英語力と度胸は必要かと思います。

「それだけ苦労して開設してみてどうなのよ」と言われると、知的好奇心を満たすために開設しただけなので何も起きません。預金残高も当初の入金のままです。

日本にいながらネットバンキングで入出金も利用できるのですが、当然すべて英語。

日本にお金を戻そうにもSWIFTコードだのよくわからんコードを調べたりとわかりにくく、念のため操作マニュアルを自作したものの、万一私が急死したら家族はちゃんとお金を取り戻せるのか心配です。

SantanderPrivateBanking

一方で、100万円を超える国外送金をすると金融機関から税務署に国外送金調書が送付されます。

オフショアバンクを利用する最大のメリットはその秘匿性にあるので、こんなところで「オフショアバンクに口座あるぜ」なんて言ったら意味は無いのですが、元々日本国内の預金からお金をこっそりオフショアの口座に移して隠匿するというのは簡単ではないはずです。

むしろ、そういうニーズがある人は、最近ではビットコインのようなものを使いでしょうし、ここでもまた税務署とのイタチごっこが繰り広げられるのかなと。

そう考えると、やはり私のような”普通の人”が、あえてにオフショアバンクに預金口座を開設する経済的なメリットはなく、あくまでも”お遊び”の域を超えることはないでしょう。

オフショアファンドも購入してみたが

既に無事償還されていますが、オフショアファンドもいくつか購入してみました。

ただ、これは直接購入することはできず、日本のエージェントに依頼をして購入をします。

その分、日本語で丁寧に対応してくれますが、投資信託としてはかなり高額の販売手数料が支払われていると思います。

ヘッジファンドが資金を集めてそれを運用しその利益を投資家に分配する。

このことは他の投資信託と変わらないのですから、手数料が高額ならば、決して有利な投資商品であるとはいえないでしょう。

こちらも購入時に税務署から「目論見書を出せ」などと言われたので、いついくら償還されるのかは税務署に把握されているはずです。その利益の申告を免れるのは難しいと思います。

実は、購入したオフショアファンドの中には、期日よりも前に償還され、その償還金のCheck(小切手)が普通郵便で郵送されてきたものもあります。

それをいつも来ているどうでもいい案内だと思い捨ててしまいまして。

数百万円分の小切手をまさか普通郵便で送ってくるとは思いませんでしたし。

結局、エージェントに頼んで、口座入金のためのレターを作ってもらいなんとか無事償還となりました。

このように、オフショアファンドは勝手がわからず、私のような”ゴミ投資家”が扱うには、色々面倒くさいものなのです。

ヘッジファンドもプライベートバンクも過大評価?

そもそも購入したオフショアファンドが早期償還となった理由は、運用していたヘッジファンドがリーマンショックにより大きな損害を被ったためと言われています。

ヘッジファンドだから抜群に運用が上手いはずというのは単なる幻想に過ぎません。

同様にプライベートバンクならば、富裕層のみにオイシイ金融商品を提供してくれるかのように思っている方もいるようですが、そんなに有利な金融商品があれば、わざわざ人に勧めずブライベートバンク自体が買い占めればいいでしょう。

実際には、富裕層は資産が多いのでリスク許容度が大きいからと、ハイリスクハイリターンの商品も案内しているだけのことで、取り扱っている商品の大半は、通常の証券会社で販売されているファンドとなんら変わりがありません。

今は、楽天証券やSBI証券などのネット証券で、手数料のメチャクチャ安い海外ETFなどを日本から簡単に購入できます。

もし、「日本はもうヤバイ、海外に投資をしなくちゃいかん」と思うにしても、タックスヘイブンだのオフショアファンドだのと言う言葉に踊らされる前に、目の前で安く使えるものを利用したほうが良いのではないでしょうか。

プライベートバンクはどんな銀行?(橘玲☓ZAiONLINE)

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