開業11ヶ月でミシュラン掲載された鮨店から学ぶ今いるスタッフで成果を上げる技術

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生産性向上にはスキルアップが必要ではあるが

少子高齢化により低成長で売り上げの伸びが期待できないのに人件費の高騰が予想される中、利益を確保するには、メンバーひとりひとりの生産性向上が必要だといえます。

そのため、各種の研修などの教育制度を会社は用意していると思いますが、従業員のスキルアップを図ること以外で、今いるメンバーで成果を上げる方法について考えてみようと思います。

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開業11ヶ月でミシュラン掲載された鮨店から学ぶ

開業してわずか11ヶ月でミシュランのピブグルマン(リーズナブルなのにオイシイ)に掲載された「鮨千陽」というお店が大阪にあるそうです。

驚くべきなのは、「一人前になるのには10年は掛かる」と言われる鮨の世界で、職人四人はともに鮨の専門学校で3ヶ月学んだだけの修行期間1年未満の人たちであるとのこと。

ホリエモンが「鮨屋が10年も修業をするのがバカだ」と言って物議をかもしましたが、実際に長い修行期間を経験しなくてもお客様に評価される鮨店は作ることができるという事例でもあるでしょう。

かといって、経験によって習得できるものも確実にあり、修行そのものを否定する気にはなれませんが、直接技術に関係しない師匠のお世話的な下積みには私自身も価値は見いだせないタイプです。

ただ、この記事で学ぶことがあると思ったのは、修行が必要か否かではなく、「どうやって修行経験1年未満の職人たちでミシュランの評価を勝ち取ることができたのか」ということのほうです。

どうやらその秘密はここに。

通常、寿司業界では「飯炊き3年、握り8年」で一人前になるには10年以上かかると言われている。それを土田秀信店長は、例えば目利きが難しい魚の仕入れは業者に任せる、難しい技法は手を出さないで基本に忠実に握るなど仕事のやり方に創意工夫を凝らしたうえで、店のポジショニングを安く食べられるところに設定して勝負した。ミシュランからは値段の安さと味の良さのバランスが高く評価されたようだ。

寿司学校に3ヶ月通っただけの寿司店がミシュランに。10年の下積み修行は無駄と証明(netgeek)

同様に、天丼チェーン店の「てんや」は、「大きさの異なる部材を最適な状態で揚げるには、職人的な勘が必要なので天ぷらのチェーン店化は無理だ」と言われているところを「じゃあ、誰でも同じ時間で天ぷらが揚げられるよう部材の大きさを先に本部で揃えておけばいい」という視点で「コンベアフライヤーによる自動化」をすることで問題解決したという話もあります。

要するに、「スキルレベルが低いなら、仕事そのものを分解し、必要とされるスキルレベルを引き下げる」ということでしょう。

そのためには、現状の仕事を分解し、それぞれに必要とされるスキルレベルを明らかにすることで、それぞれのメンバーがその人にしかできないことに従事をすることを目指すとともに、いつでも他の仕事も代替できるようジョブローテーションをする。

その第一歩としてまずは、習熟度の高く成果を上げている人のやり方を誰でもが真似できるよう”仕事のレシピ”を作成することが必要なのです。

以前、体が固くて運動神経もよくない私が、養神館というところで合気道を習っていた時に、通常初段になるのに3年以上が掛かるところをわずか1年9ヶ月で取得できたというのも、合気道の技を一つ一つ細かく言語化して解説をしたDVDをひたすら見て研究した上で道場に通っていたから。

感覚的なもので表現が難しいと思われているコツも実は言語化できる部分は多く、そうすることの効果は習得する人の才能に関わりなく発揮されるものなのです。

<参考>

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