遺族が困らないようにエンディングノートに書き残しておきたいこと
目次
せっかく残した財産が相続されないことも
相続税の申告をしていて思うのは、「遺族が知らない財産って本当にないのだろうか」ということ。
いくら税理士が探そうとも遺族も知らない財産や債務がないとは言い切れません。
特に不慮の事故などで急死された場合、亡くなった方が家族のためにと必死に残した財産が遺族に見つけられずにそのままということもあるのではないかと思うのです。
以前は、銀行や証券会社から来る何らかの案内を拠り所にして、金融機関にこの方の財産がないか調べてほしいというお願いをしていました。
しかし、ネットバンクやネット証券では紙の資料が送られてくることはまずなく、スマホにロックが掛かって遺族が亡くなった方のメールを見ることができなければ、それらの取引の存在を知ることもないのではないかと。
そんな不安を解消するために良いのは、自分の財産・債務や死んだ後の対処についての要望について「エンディングノート」というものに記載しておくということです。
そこで、今回は、自分が残した財産・債務をきちんと遺族に伝えるためにエンディングノートに書いておきたいことについてまとめてみようと思います。
財産債務の一覧
自分が所有する財産と債務を一覧にして記載をします。
私は、GoogleDriveのスプレッドシートに毎年年末時点での財産と債務の一覧を作成しています。
本来の目的は一年間でのトータルの財産の増減額の確認のためですが、そのまま財産債務一覧として利用が可能です。
(1)預金・有価証券・暗号資産
取引をしている金融機関名・支店名・口座番号・名義人を書いておきます。
(2)生命保険・共済
加入している生命保険の保険会社名、連絡先を書いておきます。
小規模企業共済なども忘れないように書いておきましょう。
解約すべきサービス
預金口座が判明せず、各種のサービス料金は自動継続課金されている場合、解約がされるまでずっと利用料金が引き落としされてしまいます。
(1)携帯電話・電気ガス水道
亡くなった方が一人暮らしで遺族がそのまま利用をすることがないのであれば、電気・ガス・水道・電話、携帯電話についても解約をするためどこと契約していたのかがわかるよう記載しておきます。
(2)サブスクリプション
自動継続課金しているサブスクリプションについてサービスと連絡先を書いておきます。
・Dropbox
・MicroSoft365
・ドメイン
・レンタルサーバ
・GoogleOne
・Netflix
・アマゾンプライム
(3)クレジットカード
加入していたクレジットカードの会社名を書いておきます。
このクレジットカード利用明細から水道光熱費や通信サービス、加入しているサブスクリプションサービスを見つけることもあります。
助けてくれる専門家
自分に何かあったときに頼れる弁護士や税理士などの専門家や友人の連絡先を書いておきます。
葬式の際に連絡をしてほしい相手
親の葬式で困るのが誰に連絡をするのかということ。
両親のどちらかが存命であればわかるものの、二人目が亡くなるときには友人関係が全くわからないということもあります。
ですから、自分の葬式の際に連絡をしてほしい友人の名前は書いておくと家族は大変助かります。
カンタンなのはGoogleDriveとクリアフォルダー
これらをまとめるエンディングノートというのは各社から販売されています。
それを利用しても良いですが、手軽で更新がカンタンなのはGoogleDriveのスプレッドシートにこれらをまとめ、そのリンクを家族に知らせておく方法です。
また、保険証券などについては、クリアフォルダーにまとめておき、家族がいつでも探せるようにしておくと良いです。
それだけで自分が不慮の事故や突然死をしたときにこの財産はちゃんと家族に渡るのかという不安は解消されるはずですよ。
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