【ボツ原稿】仕事全体を固定する「アンカー」を見極める

■学ぶべき起業家視点:常に「時間当たり」で成果を判断する
さて、「あなたは、自分の『一時間当たりの人件費』を
計算してみたことがありますか?」
あなたには、給与として支払われたもの以外に
社会保険料の会社負担分や通勤交通費や
その他の福利厚生費などのコストが掛かっています。
それらの給料以外のコストは総額で
概ね年間の給料の20%といったところでしょう。
その合計額を年間の勤務時間で割ってみてください。
それがあなたの「一時間当たりの人件費」です。
あなたのするすべての作業にこれだけのコストを掛けて、
会社はあなたに仕事を依頼しているのです。
「あなたの一時間当たりの人件費」
=あなたの年間給与×1.2÷あなたの年間労働時間
どうです?計算してみたら結構高いでしょう。

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あなたが起業家として他の人に
その仕事を頼んだら、
それだけのコストを支払わなくてはいけないのです。
作業をしている人は、作業時間が長い方が
一生懸命やっているという意識を持ちます。
しかし、現実には、作業時間が長い方が
その分多くの人件費を使っています。
「起業家視点」でみると、時間が掛かればかかるだけ
「同じ成果であっても時間当たりの利益は低い」
と考える必要があるのです。
では、仕事を依頼する人が期待する
「短時間で的確な成果を安定的に出し」、
「時間当たりの利益」を上げるため、
制約時間内で仕事をするにはどうしたらよいでしょうか。
答えは簡単です。「合理的に手を抜く」ということです。
具体的には、どうやって合理的に手を抜いたらよいのでしょう。
またそのスキルはどうやって身につけたらよいのでしょうか。
ただ単に手を抜いたのであれば、
成果物が要求される水準を満たしておらず、
きっと次からは仕事をする機会すら与えてもらえません。
では、どうしたらよいのか。
折り紙をイメージしてください。
折鶴を折る場合にも「ここだけはピチッと折らないと
全体の仕上がりに大きな影響を与える」
ポイントというのはあるでしょう。
仕事も全く同じです。まずその仕事の目的を理解します。
そこから仕事の全体像を把握し、
絶対に「合わせなくてはいけないところ」と
「別に合わなくても大勢に影響のないところ」を
明確に色分けすることが必要です。
要するに折り紙と同じで仕事の「幹」の部分と「枝」の部分を
見分けると言うことです。
この作業を私は「仕事の結果全体を固定する」という
意味で「アンカー(いかり)を打つ」と呼んでいます。
このことにより、仕事全体の外枠をしっかり押さえ、
必要とされる精度の高低差を理解するのです。
 
例えば、経理作業にはデータを集計し、
その会社の業績を示す「試算表」という書類を作成する業務があります。
なかなか試算表が完成しない理由として
最も多いものは「資料が揃わないから」というものです。
確かに100%の精度をもったデータを算出するためには
資料が揃っていないのも事実でしょう。
しかし、「試算表を出す」という仕事の目的をきちんと
理解していれば答えは変わってきます。
経営者の判断を下すため、できるだけ会社の状況を
早く知らせるのがこの仕事の目的なのです。
その目的を理解できていれば、
何も100%の精度のための資料が揃う
のも待つ必要はありません。
ある程度の精度でも数値が把握できるのであれば、
その数値で資料を作成する。
誤差は後で修正すればよいのです。
<アンカーを打つイメージ図>
このように、「仕事の目的」を理解すれば
自ずと「仕事全体を固める重要ポイント」が見えてきます。
そこに大きな労力と時間を注ぐことで
結果的に処理スピードの方が上がるのです。
では、その「仕事全体を固める重要ポイン」=「アンカー」を
見分けるためにはどうしたらいいのでしょうか。
それはやはり「量稽古」が必要。
要するに仕事の量をこなすしかありません。
そのアンカーを見分けるためには、特に限られた時間で
大量の処理を要求される業務をこなすことは効果的なのです。
「そんな短時間で、できるわけないだろう!」
今まで何度も上司のムチャな仕事の振り方に悩まされていたかもしれません。
しかし、実はそれこそが「時間効率アップ思考を学ぶ最高の教材」だったです。
最近「時間効率の良い仕事をしている」と思われる人たちと
話をしていてあることに気がつきました。
それは、その人たちがほとんど例外なく
「膨大な量の仕事をこなしていた時期」があるということです。
やはり誰しもがそういう量稽古の中から時間効率アップ、
知的生産性アップに必要な「制約時間内で一定の成果を出す方法」
を身につけていくということなのでしょう。
★ポイント:物事の「枝」と「幹」を見分けることが
生産性アップの原則。
そのための最高の課題は「短時間での量稽古」

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