なぜ「時間術」の本の通りにやってもうまくいかないのか?

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時間術は普遍のテーマ

私も書いたことがありますが、時間術をテーマにした本は、ずっと出続けていてみんなそこそこ売れるんですよね。

内容は、心構え的な自己啓発から時間管理のツール活用術までありますが、未だにたくさん出続けるというのはなかなか決定版というものはないということのようで。

では、なぜ「時間術」の本の通りにやってもうまくいかないのかについて考えてみようと思います。

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実は、締め切りによる管理はすぐ挫折しました

毎年開催しているアライアンスLLPセミナー「やってみてわかった!ホントに役立つ仕事術・時間術」で巷で言われるタイムマネジメント手法を4人で試してみましたが、実は全員「締め切りによる時間管理手法」はすぐに挫折しました。

(1)ポモドーロテクニック

これは、仕事25分と休憩5分間をワンセットにして、4セット終了後には30分の休憩を取るということで集中力が高まるという方法。

試してみましたが、実際には2セット目くらいまでは調子が良いのですが、3セット目で虚しくなり、4セット目には脱落をしました。

特にじっくりと時間を掛けて調べたり、考えたりすることには向いていません。

さらに、5分間の休憩でトイレに行き、メール処理などをしろというのですが、ずっと仕事をしているようで結局休まらずに挫折してしまいました。

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(2)デッドライン仕事術

がんばるタイムという集中すべき時間帯(2時間)をつくって、その時間は電話、メールなどの一切の対応を禁止しする。

さらに、締め切り日を書いたフォルダごとに資料を入れておく「メリタ式ファイリング」というものを使ったことがあります。

結局は、急ぎで対応すべきことも入ってくる上に、そもそも2時間もまともに集中して作業していないことを自覚。

締切日ごとにフォルダ管理をしたら月末のフォルダが一杯になって終わりでした。

もちろん、これで成果を上げる人もたくさんいるようですが、そもそも締め切りギリギリになって作業をすることなく、可能な限り”前倒し”で作業をすることにしているので、締め切りでコントロールと言う考え方が私にはあっていないのでしょう。

仕事にとりかかる時期をどれだけはやくするか

仕事を早く仕上げるには、速さ(スピード)と早さ(レスポンス)の二つの側面があります。

速さを上げるにはスキルアップが必要ですが、早さは自分の気持ち次第で今すぐに改善する余地はあるはずです。

締め切りでバタバタしている人は、よく見ると大抵すぐには手を付けず締め切りから逆算をしたタイミングで取り掛かる「学生症候群」から抜けだせず、不測の事態で大慌てということが多いのではないでしょうか。

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誰だって面倒な仕事は後回しにしたい。それでもあえてすぐに手掛けるためには、可能なかぎり手掛けやすく、中断しづらい環境を作るしかない。

時間のあるうちに繁忙期の作業を進めておく”前倒し組”が共通して取り組んでいたことは、「とにかくできるところから手掛ける」「あえてキリの悪いところで仕事を終えて早く終わらせたい気持ちにする」などということでした。

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その人の特性はオトナになっても変わらない

しかし、どんなに「確実にやることがわかっているなら時間のあるうちにやったほうがいいし、面倒なことほど後回しにしたほうがずっと面倒なことになる」と力説しても、”締め切り組”の心にはなんにも響きません。

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(画像は単なるイメージです)

前倒し組が提案したことは、すべて取り組んでみたものの、全く続かなかったようです。

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結局、自分にあった時間管理方法は、人それぞれ。

その人の職種や与えられた制約条件だけでなく、その人自身の特性による影響が大きいのではないかなと思います。

その時間管理での向き不向きを見分ける方法としては、「夏休みの宿題をいつやったか」ということ。

7/21日に始めて7月中には終えていたという人は元々締め切りに迫られるということはオトナになってもないはず。なので、「いかに早く仕事に取り掛かれるか」という工夫が合う。

一方で8月31日にギリギリ終えていたという人はオトナになっても出だしは遅く「締め切りによるコントロール」のほうが向いているのかもしれません。

自分に合わないものに取り組んでもうまくいくわけなどないでしょう。

別に本の通りにできなくても悩む必要なんてまるでない

中には「本の通りの時間管理をしようとしても続かない、自分はなんてダメなんだ」と真剣に悩む方もいるようです。

でも、安心してください。

時間術の本の中で華麗に仕事をこなしているとされている人には三種類います。

一つ目は「超人的な才能のある人」

膨大な仕事をスピーディにこなしていますが、元々のスペックが違うので、真似たところでうまくいくわけなどありません。

二つ目は「実は大して働いていない人」

もう成功しちゃったので、雑務は人に任せ、自分でやっている作業が実はそれほどないのです。

そりゃ、早く終わるでしょう。

三つ目は「書いてる本人もできていない人」

実は、本には、「自分もこうなったらいいな」と目指している姿を書いているだけなのです。

ぶっちゃけ、これが一番多いというのが私の考えです。

だって、「残業はするな」という本を夜中に泣きながら書き、タイムマネジメントの本なのに「納期遅れ」で原稿の締め切りを伸ばしてもらったりしてるんですからね。

なので、本の通りにやってもうまくいかないと悩む必要なんて全くないのですよ。

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