税務調査でイラッとするクソどうでもいい細かい指摘10選

税務調査で何も出ないと細かい指摘がされがち

税務調査では売上除外や架空経費計上など悪質な所得隠しがないかまずは調べられますが、それがないと、売掛金や在庫の計上漏れなどいわゆる「期ズレ」についてよく見られます。

それらもない場合、「はい、何も指摘することはないですね」ということには中々ならず、より細かい指摘事項が拾われていくことになります。

そこで、今回は、実際に税務調査で指摘されがちな「どうでもいいじゃねえか」と思うような指摘事項についてお話をしようと思います。

(1)会議費とされているが実は交際費

中小企業(期末の資本金が1億円以下)の場合、交際費については年間で800万円までは損金算入が認められているため、別に会議費であろうが交際費であろうが、その範囲内であれば法人税には影響はありません。

しかし、年間で800万円を超えるような交際費を支出している会社の場合には、会議費として損金算入されているが、これは損金不算入とされる交際費であるとの認定をしてこようとします。

レシートを見て、誰と会議をしたのか、会議するのに妥当ではない場所ではないか、会議なのに大量の飲酒をしているのではないかなど、まあ細かいことを言ってきます。

(2)飲食代の帰りのタクシー代は交際費

同様の理屈で、年間で800万円を超えるような交際費を支出している中小企業の場合には、旅費交通費として損金算入されたタクシー代の中に、接待行為のために利用されたタクシー代金がないのかをチェックしてきます。

というもの、接待行為からの帰りのタクシー代や運転代行の料金は、接待行為の一環として支出されたものなので交際費とされるのです。

税務大学校で習った教科書通りに若い調査官が「3年分のタクシー代について、どこに行ったときのものなのかを書いてくれ」と社長に言って「覚えているわけねえだろ」とキレられる姿をよく見ます。

(3)慶弔費は消費税非課税

消費税の納税額の計算上、仕入税額控除ができるのは、当然ながら消費税を支払ったものだけです。

結婚祝いや葬儀の香典などの慶弔費は、消費税の課税対象とはなりません。

それらの慶弔費の支払いが消費税の課税対象として控除されていないかをよくチェックされます。

(4)軽油引取税は消費税課税対象外

ガソリンに対する「ガソリン税」については消費税の課税対象ですが、軽油に対する「軽油引取税」は消費税の課税対象ではありません。

ガソリンスタンドで軽油の給油をした際の領収証の支払額全額を消費税の課税対象としてしまうと、実際には消費税の課税対象ではない軽油引取税の部分だけ消費税が過大に控除されてしまいます。

そこで、ガソリンスタンドの領収証については、軽油の給油がある場合、きちんと軽油引取税が消費税の課税対象から除外されているかのチェックがされるのです。

(5)ゴルフ場利用税は消費税課税対象外

ゴルフのプレーをした場合には、ゴルフ場利用税という税金が課されます。

このゴルフ場利用税は消費税の課税対象ではないため、ゴルフ場から発行された領収証にゴルフ場利用税が明示されているのにそのまま交際費(税込)として経理処理をしてしまうと、ゴルフ場利用税の部分について消費税が過大に控除されてしまいます。

そこで、ゴルフプレーの領収証の経理処理についてゴルフ場利用税がきちんと消費税の課税対象外とされているのかのチェックがされます。

(6)車検費用の法定費用は消費税課税対象外

車検費用については、自動車重量税などの法定費用と作業報酬があります。

これらのうち法定費用については消費税は課税対象とはなりません。それなのに、車検費用全体の金額を消費税の課税対象の修繕費(税込)として経理処理をしてしまうと、法定費用の部分だけ消費税が過大に控除されてしまいます。

車の購入時には、これらをきちんと分けて処理をするのでしょうが、車検費用だとつい面倒で合計額で処理をしていることも多いので、何も指摘事項がないと、こういうところもチェックされたりします。

(7)クレカ決済の領収証がない

クラウド会計を経由させてクレジットカード決済をした分の処理をした場合、法人税については、その領収証の原本の保存義務はありません。

しかし、消費税の仕入税額控除をするには、そのルールは適用されず、領収証が不要とされるのは、3万円未満の領収証のみです。(インボイス制度になれば、3万円未満でも原則適格請求書の保存が必要となります)

中には、クレジットカードの月ごとの利用一覧があれば消費税の控除が認められるものだと思っていたり、重複して経費に算入されないように、クレジットカード決済の場合には領収証を廃棄している社長がいることも。

そのような場合に、「領収証の保存がないので消費税の仕入税額控除ができない」と若い調査官が言ってきて、税理士に「本気で言ってるなら、こっちも本気だすぞ」とキレられる姿をチョイチョイみます。

(8)少額減価償却資産が申告書に載ってない

10万円以上の減価償却資産については、本来、一旦固定資産に計上された上で、法定耐用年数に応じた減価償却により損金算入がされます。

しかし、中小企業者等で青色申告法人については、年間で合計300万円までは、10万円以上30万円未満のものについては、即時損金算入が認められています。

ですが、その要件は、法人税の申告書にそれぞれの資産の内容と支出時期、金額の一覧を記載して申告することが必要とされています。

何も指摘事項がないと、それを一件ずつ調べられて、あれがない、これが抜けているなどという指摘がされることがあります。

(9)セーフティ共済が申告書に載ってない

連鎖倒産を防止するためのセーフティ共済の掛金については、支出時に損金算入が可能です。

ですが、その要件として、法人税の申告書にセーフティ共済の支出額を記載する必要があります。

この記載を忘れることが多いため、申告書のチェックをされることがよくあります。

(10)従業員が10人以上は納期の特例不可

給与等に対する源泉所得税は、原則としてその徴収をした月の翌月10日までに納付をする必要があります。

しかし、給与の支給人員が常時10人未満である場合には、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税について年2回にまとめて納付できる「納税の特例」という制度があります。

これが、税務調査で「もう人数が10人を超えているので、次からは毎月納付するようにしてほしい」と指摘されることがあります。

だいたいは交渉の取引材料であり指導に留められる

ただ、これらの指摘は、何もないと帰れないからという”爪痕を残すため”であったり、税理士とのまとめの際に「交渉の取引材料」とされるようなものであり、ホントにこれで修正申告をさせられるケースはそんなに多くはないです。

そういう、まともな申告しているのにそこから重箱の隅をつつくような指摘がされるのであれば、「最初から指摘されるような材料を入れておくか」ってことになるのでホントよくないですよね。

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