令和5年度の住宅ローン控除の確定申告手続き変更

住宅ローン控除の確定申告手続き変更

住宅ローン控除については、初年度は確定申告にて、翌年以降、年末調整で完結できる給与所得者は年末調整で行うことになります。

この手続きのうち、金融機関から交付される年末残高証明書の提出の流れが令和5年度分の確定申告より異なります。

そこで、今回は、令和5年度分の住宅ローン控除の適用についての変更点について、まとめてみることにします。

初年度は誰もが確定申告が必要

住宅ローン控除については、その適用を受ける住居に居住した年の翌年3月15日までに確定申告をする必要があります。

初年度については、通常は年末調整のみで完結する給与所得者であっても、確定申告が必要です。

必要資料

住宅ローン控除の適用のためには申告書の他に以下の資料の添付が必要でした。

・土地建物の登記簿謄本(床面積等の確認のため)

・売買または請負契約書(購入対価の確認のため)

・金融機関が発行する借入金の年末残高証明書(借入金残高の確認のため)

以前は、この他に住民票が必要でしたが、マイナンバーで異動が追えるようになったため、提出は不要となっております。

年末残高証明書は金融機関から税務署に提出に変更

令和5年度分の確定申告(提出期限令和6年3月15日)からは、この年末残高証明書については、金融機関→納税者→税務署という提出の流れから、金融機関→税務署に変更されます。

つまり、令和5年以降の住宅ローン控除の適用について、納税者は、確定申告時に金融機関の発行する年末残高証明書の添付は不要となります。

二年目以降は年末調整または確定申告で

二年目以降の住宅ローン控除の適用については、年末調整で完結する給与所得者は年末調整で、事業所得者などについては確定申告で行います。

どちらも、年末残高証明書のみ、会社か税務署に提出が必要でした。

e-taxで送付されてきたデータを会社に報告

ですが、令和6年度の年末調整以降、年末残高証明書を会社に提出する必要はなくなります。

金融機関は、税務署に毎年、年末の住宅ローン残高を税務署に報告をします。そのデータを受けて、税務署がe-taxで納税者に対して年末残高が送付されてきます。

そのe-taxで受け取ったデータを会社に報告することで年末調整にて住宅ローン控除の適用を受けることになります。

経過措置適用なら現行通りの対応

しかし、それらのシステム投資が金融機関で間に合わないところもある可能性があります。

そこで金融機関等に対して「経過措置」を設けており、住宅ローンの借り入れをしている金融機関がその経過措置を適用している場合には、現行と同様に年末残高証明書の提出が必要となります。

利便性アップと言うよりは捕捉率アップでは?

国税庁の説明は、納税者の利便性の向上ということですが、年末調整に至っては、紙の年末残高証明書の代わりに、e-taxで受け取った年末残高のデータを会社に送付するわけで、それほど手間が減るようにも思えません。

それよりも、これまでは会社任せで税務署は、年末の借入金の残高の確認ができなかったものを、金融機関から税務署に直接送付させることで、住宅ローン残高の確認が可能となり、所得税の捕捉率をアップしようとしているように見えます。

実際に、どんな方法で、会社員がe-tax経由で年末ローン残高データを税務署から受領し、会社に送信するのかまだわかりませんが、結局、大半が「紙での受領」を希望するということになったらどうするんでしょうね。

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