パーキンソンの法則を回避せよ|時間的な余裕を無駄な作業の温床にしないたった一つの工夫
目次
ミーティングのリモート化で時間的な余裕も
新型コロナの影響で、オンラインでのミーティングが当たり前のものとなりました。うちの場合でもお客様とのミーティングの90%以上はオンラインによるものとなっています。
移動時間がなくなったおかげで、仕事の総量は増えているはずなのに時間的な余裕が生まれ、一気に生産性は向上しました。
しかし、こういう時間的な余裕というのは却って非効率の温床になりやすいのです。
そこで、今回は、私が実践している時間的な余裕を無駄な作業の温床にしないためのたったひとつの工夫について話をしようと思います。
パーキンソンの法則|仕事は与えられた時間の限界まで増える
さて、「パーキンソンの法則」ということばをご存じでしょうか?
これは、「仕事の量は、完成のために与えられた時間の限界まで膨張する」という法則です。
ちょうど、いくら大きめの倉庫を借りても気がつくとなぜか倉庫が在庫で一杯になっているの似ています。
特に官僚組織や間接部門でよく見られることですが「人は時間に余裕があるとその時間数にあった業務処理スタイルに変えてしまう」のです。
実際、新規に顧問契約をした先の経理処理方法を見せて頂くと、どう考えても「遠回りな処理」が行われていることをよく見ます。
本人達には全く悪気もないのに、与えられた時間に合わせた非効率な処理方法を当然のものとしてしまったのです。
非効率な仕事が、時間的な余裕のある閑散期だけ行われていればよいのですが、繁忙期に入ると何が不要な作業であるのかなどという見直しをしている暇はなく、その非効率な作業が温存されたまま、作業量は増えていくことになります。
その過程で、その非効率な作業をどうすれば早く作業ができるのかを必死に考えスピードアップできるほど訓練を積んだ結果、やらなくても良いものがいつしか必要不可欠な作業として定着してしまうのです。
結果として、繁忙期には人が足りないと増員したものの閑散期にはカンタンに人員削減は出来ず、余った時間を潰そうと無駄な作業を増やしたところで繁忙期に突入しまた人員を増やすというのを繰り返すことで、なぜかみんな忙しそうなのに大して生産性の上がらない「ビジネス版メタボリック」な組織が出来上がるのです。
週休3日制で閑散期を擬似繁忙期化せよ
ですから、パーキンソンの法則が働きやすいのは、繁忙期と閑散期の差が大きいビジネスです。我らが会計事務所が典型的な例だと言えます。
では、その繁忙期と閑散期の差を小さくするにはどうしたらよいでしょうか。
それは「閑散期には作業できる時間を短くして擬似的に繁忙期にしてしまうのです。」
具体的には、閑散期のスケジュールを「週休3日制」にします。
なお、純粋に休まなくてもかまいません。「本業に活かすためのチャレンジの場」として”副業”に取り組んでみても良いですし、時間がないと後回しになりがちが業務改善のための時間にしてもよい。
まさに、「重要だけど緊急じゃない」ことに時間を使うのです。
もちろん、業務でトラブルやオーバーフローを起こしたときのバッファ(緩衝材)として使っても良いでしょう。
要するに、「既存業務を行う日数に制約を加えることで、仕事の緩みの生まれる余地を少なくしてしまう」と言うことなのです。
この閑散期の週休3日制による擬似繁忙期化は、あれだけ欲しかった「まとまった時間」を生み出すのにも効果は抜群です。
時間というものは、放っておくとあたかも溶けてしまったかのようにどこかに”蒸発”します。
まるで一万円札をくずした途端、どこに使ったのかわからないうちにお金がなくなってしまうのと同じです。
ですから、日々ダラダラと余裕のあるスケジュールを組むのではなく、先にまとまったの時間を切り出し、残りの時間でいかに少ない時間で効率よく仕事を終えることができるのかを考える必要があるのです。
もし、新型コロナで稼働率が落ちており、毎日時短勤務をするくらいなら、いっそのこと交代で週休3日制にしたほうがいいのではないでしょうか。
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定期的に無駄な作業が定着していないか大掃除をしよう
これだけ無駄が生じないように徹底的に最短ルートでの処理を目指しているつもりでも、知らず知らずのうちに無駄な作業は増えていくもの。
ですから、定期的に「本当にその作業は必須のものなのか、必須なものであればよりよい方法はないのか」を新たに生まれたサービスなどを試してみながらみるという「業務の大掃除」が必要なのです。
幸か不幸か、新型コロナの影響で時間的な余裕があるのであれば、まずは、緩みきった業務フローを見直してみてはいかがでしょうか。
なんでこんなことをしているんだっけ?という「ゴミ作業」がたくさん出てくるはずですよ。
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