税理士36時間研修で思う社員の研修参加を有効なものとするたった一つの方法

研修を受けさせることの意義はあるが効果は薄い

税理士は税理士会の会則により年間で36時間の所定の研修を受けることが義務付けられています

税理士は常にお客様からそのスキルに対して評価をされているのですから、新たな学習をしないような人は勝手に淘汰されるのでどうでもいいと個人的には思います。

そうは言っても、研修を受けることは悪いことではないですし、極端に勉強不足でスキルの低い税理士を減らすためにも一律の研修を義務付けるのはやむを得ない面もあるでしょう。

しかし、現在の所定の研修を受けるという受身の姿勢ではあまり学習効率は良くなく、それは社員研修であっても同じことではないかと。

そこで今回は、社員研修を効果的なものとするにはどうすればよいのかという話をしようと思います。

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仕事で使う知識を研修で習得するのがベスト

仕事ですぐに使わないけれどもいつか使うかもしれないと”先回り”をして学習することは悪いことではないでしょう。

直接仕事と結びつかないような広い見識を結びつけることで新たなアイデアが生まれることもあります。

ただ、やっぱりそれは効率が悪いです。既にとても時間効率が良く、時間が有り余っているのであればそれでもよいですが、限られた時間で成果を上げなくてはいけないのであれば、まず目の前の仕事で使うのに必要な知識を習得すべき。

もっと言えば、仕事をとってきてからそのために必要な知識を習得する方が圧倒的に知識習得の効率は上がるはずです。

つまり、知識習得の効率を最も上げるには、自分の知らない知識が必要な仕事をとってくるということなのです。

人に教える機会を無理やり作る

そうはいっても、いくら努力をしたところでそんな簡単に新たな知識を必要とする仕事を手にできるわけではないでしょう。

では、どうすればよいのか?

それは、人に教える機会を無理矢理にでも作るということ

人に教えるためには、単に情報を受け入れるだけではなく、その意味を体系立てて理解せねばなりません。

その上、どうしたらわかりやすく伝わるのかを練り込む必要もあるでしょう。

そもそも、誰かに教えねばならないというのであれば、真剣に研修も聞くというもの。

自分で研修の講師をするとなれば、漫然と受け身で座っているだけの研修受講とは求められるレベルも実際の知識習得の成果も全く別次元のものになるのです。

私も会計事務所に勤務しているときは、研修に行かされたって、何も聞いていないかそもそも会場に行っていなかったり。それが「お前が社内研修の講師だからな」と言われれば必死にノートを取って聞いてましたから。

ですから、社外の研修についても、社員を大勢を参加させてもあまり意味はありません。

それよりも、社内研修で講師をさせる前提で社外の研修に参加させる。人数が多い場合には、さらにその社内研修の受講生が講師となってグループ研修をするほうが、ずっと生きた研修になるのではないかと。

もし、社内研修の機会などないのであれば、自分を含めて3人で良いので、勉強会のサークルでも作り、交代で講師を勤めればよいのです。

人前で講師をやるプレッシャーの大きさも準備の必要性も参加人数はさほど影響はありませんよ。

ちなみに、毎年合同でセミナーを開催している税理士・会計士の連合体「アライアンスLLP」の前身もたった4人で始めた勉強会でしたから。

税理士も税理士会所定の研修で講師をした場合、その時間の3倍の時間の研修を受講したものと取り扱われます。

ただ、研修で講師をするための準備の時間や労力を考えるととても3倍じゃ割に合わないです。(もちろん、貴重な機会を頂いたことには感謝しております)

関東信越税理士会浦和支部の研修で講師をさせていただきました

むしろ、知識を定着させるためにも税理士会での所定の研修で講師をすることを義務付けて、それが出来ない人には36時間の研修受講を課すとようにしてくれないかと。

だいたい、その座っているだけでいい受け身の研修の受講実績を公表して自慢しているようなのは大した人じゃないですよ。

他に言うことないのかと。いつまで受験生気分なんだと。

まともなアウトプットがあればそっちをアピールするはずですからね。

もちろん、これはネタで言ってますが、「税理士の研修受講実績がその税理士の力量の判断基準にはならない」と思っているのは本心ですね。

あくまでも税理士の力量は、その人が何をしてきたのかという実績と何を語っているのかというアウトプットでご判断ください。

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