資産運用を始める前に知っておきたい5つの真実

コロナ禍での株式市場下落時に新規参入者が急増

2020年3月の株価暴落後にネット証券の新規口座開設者が急増したそうですね。

多くの方が、下落後の株価を「割安なバーゲンセール」とみて、新規参入に踏み切ったということなのでしょうか。

その後に株価がピーク時に迫るレベルにまで戻したことを考えると良いタイミングでの参入であったと今のところは言えそうです。

そこで、今回は、これから資産運用を始める方のために、「知っておいて欲しい5つの真実」についてまとめておくことにします。

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市場の動きを予想するのはムダ

投資の成果である「リターン」は、誰にも予測ができません。

「過去のデータやトレンドから将来の価格は予測できない」という「ランダム・ウォーク理論」という考え方が、ファイナンスの世界では主流といえます。

事実、ノーベル経済学賞を受賞したメンバーまで揃え「ドリームチーム」といわれた投資ファンドLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)だってわずか4年で破綻しているのです。

つまり、過去の株価のチャートからトレンドをつかんだり、決算書を分析したり、どの金融商品をどう買うと儲かるのかという投資手法について学ぶということが、投資のリターンとして報われることは少ない。

誰も正しい結果を予測できない以上、高いお金を払って独自の「投資必勝法」を学ぶ理由はないということです。

さて、投資信託については、大きく分けて「インデックスファンド」と「アクティブファンド」というものがあります。

インデックスファンドとは、「日経225」や東証「TOPIX」といった株価指数に値動きが連動するよう運用をするファンドのことです。

投資先は、広く分散され、そのファンドの運用成果は、その対象となった市場全体の動きに近い動きをします。機械的に投資先を選定するため、人的なコストは少なくて済みます。

一方、アクティブファンドとは、ファンドマネージャーが投資先を選定し適宜運用するファンドであり、運用成果は、そのファンドマネージャーの目利き力で変わるといえます。ファンドマネージャーが投資先を吟味し選定するため、どうしてもインデックスファンドよりもコストが掛かるのです。

購入時に、金融機関等に支払う「販売手数料」については、インデックスファンドは0(ノーロード)であるのが多く、高いものでも購入額の0.5%程度であるのに対し、アクティブファンドでは、購入額の0.25%と格安のものもありますが、1%前後のものが多く、中には2-3%になるものもあります。

その上、投資信託の運用と管理のための諸経費である「信託報酬」についても、インデックスファンドでは純資産の年0.1%程度と格安なものから1%未満のものが多いのに対し、アクティブファンドでは、純資産の年1-2%のものが多いです。

よく「インデックスファンドとアクティブファンドの運用成果を比較すると6-7割はインデックスファンドの方が上回る」といわれています。

最近のスタンダード・アンド・プアーズ・グローバル社による調査で「ここ15年間ではアクティブ運用の92%がインデックスに負けている」というデータ*まで発表されているのです。

*SPIVA U.S. Scorcard(2016)

コストも高いのに、結果的に運用成果がインデックスを下回るということになると、積極的にアクティブファンドを選ぶ理由を見出すのは難しいと言えます。

もちろん、少ないとはいえ、インデックスファンド以上に高いリターンを上げるアクティブファンドもあります。

ただし、その成果も過去データであり将来の成果には何らつながることはない中、その優良アクティブファンドを見つけ出すということも難しいと言わざるを得ないのです。

コツコツ積み立ててもリスクは大きくなる

リスクをより抑えた運用手法として、「積立・長期・分散」ということが謳われます。

確かに、ムダにお金が使われる前に、収入額から一定額を定期的に積み立てていくことは、確実にお金を貯めていくのに役立ちます。

また、市場で価格の動く金融商品について、その取得時期を分散させることになることで、結果的に全額「高値づかみ」となる可能性を軽減できることにもなるかもしれません。

しかし、コツコツ毎月積み立てれば、投資の結果のブレ幅である「リスク」が小さくて済むわけでもないです。

コツコツと時間をかけようが、その結果として投資残高が大きくなれば、運用の成果のブレ幅であるリスクも比例して大きくなります。

実際、私は、レバレッジなど全く掛けず、毎月世界に分散したインデックスファンドで毎月「コツコツ」と自動積立をしていましたが、コロナ禍で一時期、一ヶ月で4,000万円ほど資産がなくなりましたからね。

一体、誰ですか「コツコツ積み立てればリスクは小さい」なんて言った人は。

ほったらかし運用は意外と難しい

いくら勉強したところで、投資のリターンにさほど反映されないならば、そんな努力はしてもムダです。

自分で確実にコントロールができるのは、マイナスのリターンである「コスト」、そして「税金」だけです。

ですから、資産運用をする場合には、初めにできるだけコストの安くすむ金融商品を選び出し、運用の成果から差し引かれる税金をできるだけ安くすることを細かくてもいいからすべて活用する努力をする。

あとは、お金が必要になるまでその運用資金には手を付けず、オートマチックに選択した金融商品を買い続けるのは効果的であると言われます。

全くそのとおりなのですが、実際に運用の成果に関心を持たず、お金が必要になるまでは何があっても売らないというのは難しいものです。

コロナ禍のような暴落で1日で1,000万円も下がるとさすがに見ますよ。見なくてもだいたいわかるし。

いくら、すぐに必要なお金ではないとしても、びっくりするくらい労働意欲がなくなりますから。

人は、「損失回避バイアス」といって「損は同じ額の得の2-2.5倍強く感じる」ものなのです。

不思議と含み益が吹き飛んで一気に含み損になっても「別に余裕資金だし慌てることもない」と思っていたものの、意外とそれが収支トントンまで戻ったときのほうが売りたくはなるもんだなと。

なので、結果的に、含み損が解消された4月末の時点で、今までの含み益はすべてふっ飛ばしてもイデコとつみたてNISA以外、全部ポジションは解消してしまいました。

その後の相場の回復を見れば、自分の根性の無さを呪うばかり。なにせZoomやテスラの株式もみんな売っちゃいましたから。

やっぱり超長期で見ると株式市場は右肩上がりのエスカレータであることはほぼまちがいないんだろうなと。

だから、余剰資金を入れたかばんをエスカレータに置いて、あとは何も興味を持たないというのが最適な戦略なんでしょう。

ただ、実際はそれは難しいことでもあるわけ。それを今回再認識しました。

流動性を拘束することもお金を貯めるには必要

会社の業績など水モノですし、いつお金が必要になるかなどわからない。

そのためには、社長は、いつでも引き出せる状態で資産運用をすべきであるといえます。

しかし、今回のような急激な市況変化が起きると、余裕資金といえどもそのままにしておくというのは、その損失を堪えるだけの相当な”握力”が要ります。

ですから、イデコやつみたてNISAは、流動性を阻害することになりますが、お金を堅実に蓄積するためには、一部で流動性をあえて阻害するような資産運用もしておいたほうがよいのではないかと。

もちろん、そのために必要不可欠なお金が足りなくなったら本末転倒でもあるので、流動性についてはどこまで余裕を持っておくべきなのかは、各自の状況により判断する必要はあるでしょう。

資産運用で儲かった気になって他でお金を使ってしまう

一方で、資産運用で儲かっている場合、金融商品は、買うときはさほど悩みませんが、売るときは「まだ上がるのではないか」とものすごく悩みます。

別にどうしても資金が必要でない限り、儲かっているときほどなかなか売れるものでもないです。

しかし、「どうせ、儲かったお金だし、多少は使っても良いんじゃないか」という気持ちも芽生えます。

その結果、資産運用商品は解約はしなくても、その代わりに「手持ちのお金」で無駄遣いをしだします。

それで、含み益のあるときに儲かった気になってお金を使い、その後、相場が下落しあったはずの含み益は吹き飛ぶ。

結果的に、「儲かっていたはずなのに資産運用したらかえてお金がなくなった」ということになりがちなのです。

結局何やっても、カネ使っちゃうやつはお金残らないですね。

 

ということで、資産運用を実際にやってみて気がつく5つのことをまとめてみました。

そこから言えることは、

やっぱり、できるだけ、麻雀のような限られたお金の奪い合いである「ゼロサム」の世界の金融商品ではなく、市場全体が成長する「プラスサム」の世界の金融商品にできるだけ分散をしたオートマチックな投資をする。

あとは、資産運用の結果には興味を持たず「目の前の仕事で頑張っていたら、知らないうちに”上りのエスカレータ”に乗せておいた自分のカバンのお金が増えていた」というのが理想だということですね。

なかなかそれも難しいのですが。

それでも、「自分全力一点買い」という歪んだポートフォリオを補正するためにも、金融資産投資はしておいたほうが良いでしょう。

 

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