クローズド勉強会「ここまで踏み込め!税務調査の境界線」ご参加いただきありがとうございました

4/8にクローズドの勉強会をいたしました。

テーマは「ここまで踏み込め!税務調査の境界線」というもの。

本来、うちのお客様に「申告と税務調査についてこういうスタンスでやってます」という認識の共有をするためにと開催をしたのですが、一般募集もしてみたところ、なぜかお客様よりも税理士さんのご参加のほうがはるかに多く、合わせて77名ものお申し込みがありました。

本とかには絶対に書けない「やさぐれ税理士」の戯言がどれだけお役に立つのかはわかりませんが、一つでもご参考になることがあったのであれば何よりです。

ご参加いただいた方、貴重なお時間をいただきありがとうございました。

ちなみに、こんなことを話しています。

税務署員の力量低下?いや税理士もでしょw

近年、税理士の間だけでなく経済誌の特集でも「税務署員の力量低下」が公然と言われるようになってきました。

これは、法人数の増加に税務署員の増員が追いついていないこと、複雑化する経済事象に対応しきれていないことによるもので、国税庁が発表しているレポートにも冒頭に記載されている大きな問題です。

では、それを偉そうに指摘している税理士側はどうなのか?

はっきりいいますが、税理士の税務調査能力も低下していますよ。

というか、税務調査をビビりすぎている税理士が増えたということです。

これまでは、税務調査なんてまともな税理士であれば誰がやったところで結果は大して変わらないだろうと思っていました。

ところが、どうも周りの話を聞いてみるとそうでもない。

驚くことに、税務署に指摘されたことに素直に従う税理士がいるだけでなく、そもそも税務調査で指摘されないような”弱気な”申告ばかりしている人が山ほどいるということをセカンドオピニオン契約をしていて痛感するようになったのです。

そんな弱気な申告をしておきながら、「税務調査で何も指摘しなされなかった」とまるで自分のおかげで税務調査をうまく乗り切れたかのように胸を張られてもね。

納税者と税務署との”陣取り合戦”である税務の世界で、申告段階でそんなに”陣地”を税務署に譲っていれば、そりゃ、それ以上、税務調査で踏み込まれることもないでしょう。

実は、税務調査で何も指摘がされないなんていうのはカンタンなんですよ。

だって、少しでも税務署が修正せよと指摘してきそうな事項は「これは税務署がうるさいからやめておきましょう」と納税者にいえばよいだけなんですから。

いやいや、それで陣取り合戦に勝ったと言えるのでしょうか?

そもそも戦ってもいないんじゃないかと。

できるだけ多くの陣地を取るというのは、踏み込んだ”強気”の申告をしておき、ギリギリまでせめぎ合いの交渉を繰り広げた結果、最後は大人のさじ加減で”落とし所”を探すことによってしか得られないものなのです。

では、なぜそんな弱気な申告が増えたのか?

一つは税務調査の経験をすることなく独立した若手の公認会計士が増えたということです。

税務調査をあまりやったことがなければ、税務署員は怖いものに見える。

だから、怒られないよう教科書どおりの申告をしようということになる。

これは、私自身、節税対策が専門で、税務調査以前に税務申告すらまともにしたことがなく26歳で独立してしまったので、その心中は痛いほどよくわかります。

もう一つは、大手税理士法人の「標準化」の進展です。

税理士だけで100人を超えるような税理士法人になると、それぞれの税理士が個人の才覚で税務申告をしてしまったら、次の担当者が混乱をします。

そのため、全社的な税務申告の統一ルールを定める必要がある。

その際に税理士個人の才覚で税務調査の結果に影響が出ないよう交渉力の弱い税理士でも対応できるよう”安全”な方に揃えることになるわけです。

そのため、顧客から「なんとかこういう取り扱いはできないか」という問い合わせに対して、社内の「審理部」なる部署が検討をした結果、「税務署がうるさいからダメだ」と。

セカンドオピニオンの私が見る限り、「いやいや、確かに説明は苦しいけど、税務署だってクロだと断言できるようなものでもないし、そこは勝負してもいいのではないかな」というものも多々ありますよ。

勤務税理士時代にこんな安全志向の税務調査しか経験していなければ、独立してからもそれしか知らないのですから致し方ない。

要するに、税務署の力量低下をあざ笑っている税理士側でも、税務調査での軋轢を避けた「超安全申告」傾向が強くなっているのです。

そして、そんな超安全申告傾向になる大きな要因は、実は、納税者である皆さんが「税務調査でどれだけ修正申告に応じたか」で税理士の調査能力を評価しているということなのです。

強気な申告をしてギリギリまで交渉した結果、修正申告に応じたものの多くの陣地を確保したよりも最初から弱気な申告をして税務調査で何も指摘をされないほうが「これも先生のおかげ、ありがとう」と評価されるのであれば、誰も好き好んで税務署に”喧嘩”など売るわけないですよ。

プロ同士の税務署員と折衝するより、税の素人の納税者に「これはダメなんです」と申告段階で諦めてもらうほうがずっとラクですから。

そこで、今回の勉強会では、まずは税理士が過度に怖いもののように印象づけしてきた税務調査が「単なる利害の対立する社会人同士の交渉事」であるという税理士にとっての”不都合な真実”を理解していただくことで皆さんと「税務での最適なゴール」について共有できるようにしたいのです。

そのためにも、独立開業以来30年近く掛けて、全く税務調査の経験がなく税務署員からなめられていたところから、”野良犬”のように好き勝手な申告をし、何度も踏み込みすぎては怒られるという、身を削りながら体得してきたどこまで踏み込んでもいいのかという『税務調査の境界線』についてお話をしようかと。

いわば、教科書には載っていない品行方正とは言い難い私の税務調査体験をすべてまとめた【やさぐれ税理士による税務調査裏マニュアル】といったところです。

ただ、これは、そんなに難しい職人芸ではありません。

別に「どうだ俺はスゴいだろう」と武勇伝を語りたいわけじゃない。

取引先との厳しい交渉をまとめてきたあなたなら「なんだその程度のことなのか」と思われるかもしれません。

事実、イキり過ぎた若手税理士が「あいつだけは許さん」と言わんばかりに「こんなことで?」というような事案で重加算税が課されている中、私が授けた通りの方法論を実践した結果、自分ひとりで初めて税務調査の対応したという税理士であっても、多くの”陣地”を持ち帰り、お客様から大変感謝されていましたから。

勘所さえつかめば誰だってできるものなのです。

ですから、この勉強会が終わる頃には、税務署にビビってカチカチの申告をしながら実は税務調査で心臓バクバクいってる若手会計士なんぞより、あなたのほうがずっと税務調査に強い経営者になれることをお約束いたします。

コンテンツ

・税務は税務署と納税者の陣取り合戦|申告と税務調査はセットで

 

・税務調査は利害の対立する社会人の交渉事|弱みは突くがメンツは保つ

 

・令和の税務調査の新常識|ここ10年での税務署と税理士の変化

 

・カチカチの申告をするのは若手会計士、大手税理士法人と○○○だ

 

・これだけは知っておきたい税務調査一連の流れと攻略のツボ

 

・税務調査は現場で行われているのではない。電話で行われているのだ!

 

・実地調査で必死に反論している税理士は”ビビリな子犬”である

 

・調査のリハーサルや税務署員の履歴調査?そんなの意味ないってw

 

・書面添付ってどれくらい税務調査を回避できるものなの?

 

・関係会社の本店所在地の税務署の所管は分けたほうがいいの?

 

・税務調査の日時なんか忙しかったらこっちに都合でいいんだよ

 

・邪魔せず、とにかく税務署員の気の済むまで調べさせましょう

 

・実地調査はただの資料収集。面接でも試験でもないのだから

 

・税務署員が吹っかけてきた”言い値”を鵜呑みにするな

 

・税務調査で最近よく見られるのは「形の残らない業務委託費」

 

・関係会社間取引は一つ間違えると架空経費で重加算だぞ

 

・税務調査で言ってはいけない、やってはいけない3つのこと

 

・調査をまとめるには税務署員は何を求めているのかを理解せよ

 

・反論は税務署の審理担当を通すことまでを想定せよ

 

・税務調査ではまずは”立ち技”、それで勝てなければ”寝技”に

 

・え?こんなの認めてくれるの?言ってみてよかったわw

 

・意味もなく修正申告に応じてはいかん。応じるのは・・・

 

・税務調査の成否は、追徴税額で判断してはいけない

 

・譲っても良い指摘事項、譲ってはいけない指摘事項

 

・これが税務調査を誘発する決算書の”トリガー”だ

 

・強気なだけじゃない、負けてもケガの少ない申告をしておく

 

・判例や「これで通った」という友人の話は当てにならんよ

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