参加者100人以上のオンラインセミナーでやったほうがいいこと・やらないほうがいいこと
目次
コロナ禍で泣く泣くオンラインセミナーに切り替えたが
これまで所属するアライアンスLLPのセミナーとして15年間、顧問先限定(+外部有料募集)のクローズドの勉強会を10年近く定期的に会場を借りて開催をしてきましたが、2020年からコロナ禍の影響で泣く泣くオンラインセミナーに切り替えました。
もちろん、直接参加者の反応を知ることができる上、交流のできる会場開催ならではのメリットもありますが、総合的には主催者にとっても参加者にとってもオンラインセミナーのほうが、メリットは大きいのではないかと感じています。
そこで、今回は、ここ2年半のオンラインセミナー開催の経験を通じてわかった、オンラインセミナーをやる上での注意点を自らの反省点としてまとめてみようと思います。
集客はむしろオンラインのほうが盛況に
オンラインセミナーというと会場開催よりも提供できる価値は劣るものであるというイメージを持たれる方もいることでしょう。
かくいう私もそう思っていました。
オンラインセミナーを開催するにあたって読んだ「オンラインセミナーの心得」的な本にも、「会場開催よりもオンラインセミナーは料金を安くせざるをえない。」「数千円の中価格帯で大人数を集めるセミナーで成功した例を見たことがない」との記述が。
クローズドの勉強会の外部有料申込みの料金は20,000円前後ですが、アライアンスLLPセミナーが7,000円(2020年)とまさにこの「成功した例を見たことがない」と言われる価格帯でしたから、料金設定には悩みました。
確かに、周りにはコロナ禍により無料のオンラインセミナーがあふれているわけで、その中であえてお金をもらうというのは大変なことだなと。
ですが、熟慮の上、自分自身が、コンテンツにさえ興味があれば、わざわざ会場にいかなくてもいいオンラインセミナーの方を選んでいたことから、思い切って料金は会場開催のときと一緒にしてみました。
結果は、会場開催のときは100人のお申し込みがあった段階で満席御礼としていたところ、オンラインでも85名まであっさりとお申し込みを頂き、これだけの人数でオンラインの有料セミナーを開催したことがなかったので慌てて募集を停止したのです。
オンラインセミナーであるから集客が不利になるということはないと判断ができたので、2021年には8,000円(第一部6,000円+第二部2,000円)、2022年には10,000円(第一部8,000円+第二部2,000円)と料金の改定をしていったものの、一切広告費は掛けずに、2021年は157名、2022年には171名ものお申し込みをいただき満席札止めとさせていただきました。
クローズドの勉強会も会場開催の頃と同じ料金設定にしていますが、集客状況は会場よりもオンラインのほうが良いくらいなので、少なくとも私の経験からすると、オンラインセミナーは会場開催よりも料金を引き下げるべきと決めつける必要はないと感じています。
バックエンドのないセミナーでは、料金設定について安易に妥協はしないほうが良いでしょう。
必須の機材、あったほうが良い機材
オンラインセミナーは、会場開催では必要な会場の準備や当日の運営作業が大幅に縮小されます。逆にオンラインセミナーだからこそ必要な機材もあります。
◎Zoom
配信ツールにはいろいろなものがありますが、参加者の認知度も考えるとZoomがよいでしょう。
別にオッサンの姿を見たいわけでもないので、ビデオカメラを別途用意して配信をする必要もないですし、Zoomでレジュメを共有した上で、「左右表示モード」で参加者が任意のサイズで講師とレジュメを見てもらえば十分です。
◎WEBカメラ+マイク
ノートPCにカメラがついていれば、そのノートPCのカメラでもZoomの利用は可能です。
ですが、中には画質の良いカメラを擁するノートPCはあるものの、一般的には少しぼやけた映像になります。
やはり、カメラについてはWEBカメラ+マイクを別途用意し、そちらを利用することを強くおすすめします。
なお、同じ部屋に複数の登壇者が集まってZoomで話をするとマイクがハウリングを起こしてしまうので、そのような場合にはスピーカーフォン(集合マイク)を用意するとよいでしょう。
◯ライト
配信する場所が暗いと顔も暗い印象になりますが、ライトを設置することでかなり明るい印象になります。
わざわざ持っていくとなると面倒ですが、あるなら使ったほうがいいのは間違いない。
ちなみに、俺たちの「快活クラブ」では、WEBカメラ+マイクとライトは無料で貸出をしています。
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△グリーンバック
背景の画像をきれいに映すためは、背景に無駄なものが映らないようグリーンのスクリーンを設置した方がいいとよく言われます。
私も買ったのですが、別にグリーンバックがなくてもZoomの背景の機能は十分機能するので、一度しか使ってないです。
とにかく安定的な通信環境の確保を
オンラインセミナーの満足度を大きく落とすのが、途中で通信が切れたり、ノイズが紛れ込むことです。
この点については、未だ悪戦苦闘中であり、実際に生じるトラブルとその対策としてこんなことをしてきました。
できれば有線接続に
うちだけかもしれませんが、Wifiでの接続は途中でスピードが落ちることがあるので、オンラインセミナーについては、有線接続にしています。
快活クラブから配信をするときにも、USB変換アダプタを持参し有線接続にしています。
ちなみに、うちのノートPCの場合ですが、USB-Aの変換アダプタに比べてUSB-Cの変換アダプタだとスピードが一気に落ちます。
なので、できれば、ノートPCにLAN接続をするのであれば、USB-Aの変換アダプタを用意することをおすすめします。
メモリに余裕のあるPCでZoom以外のアプリを切る
配信する側の音声が途切れたり、途中で固まる時の原因の多くは、通信環境以外ならばパソコンのスペックが低いことではないかと。
特にメモリの影響が大きいのではないかと思われます。
ですから、オンラインセミナーの配信をする側のパソコンのメモリは、パワポを表示するだけでも8GB、オンライン上でソフトウエアの操作する様子を配信するのであれば16GBはあったほうが良いでしょう。
その上で、メモリに余裕を持たせるためにも、Zoom以外のアプリは可能な限り使用しないほうが良いです。
特にメモリを食うのがChromeです。ですからスライドを投影する場合にもできるだけGoogleスライドは使わずデスクトップ版のパワーポイントで操作をしたほうが安全です。
実際に私たちのセミナーでも、同じ快活クラブから配信をしておきながら、ひとりだけ音声が途切れた登壇者は、ノートPCのスペックが低いのにChromeを動かしたままにしていたので、やはりその影響はあると思われます。
参加者に「ビデオをオフ」をお願いする
どれだけ影響があるのかはわからないのですが、オンラインセミナーについて書かれた記事を見る限り、ビデオについてはオフにしてもらったほうが通信環境への負荷は小さいとのことです。
人数が数十人であればそれほど影響は感じませんでしたが、100人以上となると少しでも負荷が低いと言われるものは取り入れたほうが良いのではないでしょうか。
オンラインならではの参加者との関係
ミュートの依頼の徹底、ウェビナーモードへの変更も
Zoomにはミーティングモードとウェビナーモードがあり、ミーティングモードは通常の会議での利用を想定しており、オンラインセミナーではウェビナーモードを利用するのが理想です。
しかし、わざわざウェビナーモードの別途料金を支払わずとも、ミーティングモードなら手軽にオンラインセミナーができます。数十人程度であればミーティングモードでオンラインセミナーの開催は十分可能です。
ただし、ミーティングモードでは、参加者が自由に発言ができるため、中にはZoomの操作に不慣れでマイクをミュート(切断)するのを忘れることで、その方の音声が配信されてしまうことがあります。
そろそろオンラインでのミーティングの経験は高まったと思うのですが、中にはまだオンラインでのセミナー参加に慣れていない方もいらっしゃいます。
そこで、セミナー前日には、「オンラインセミナー受講ガイド」を作ってZoom操作の注意点を送付しているのですが、すべての人に伝わるわけではない。
それで当日も、遅れてきてミュートをしていない人を見つけては人力でミュートをするという力技で対応しているのですが、中には「コンピューターでオーディを参加」ではなくなぜか「電話で参加」を選択する人も。
これだと、主催者側からミュートができないんですね。それは完全な想定外でした。
ノイズが一人でも入るとオンラインセミナーの満足度は著しく低下してしまうので、100人以上も参加者がいるのであれば、やはり素直にウェビナーモードにしようと思います。
講師一人はキツいので聞き手を用意
オンラインセミナーの弱点は、会場セミナーと違って参加者の方の反応がわかりにくい点です。
参加者の方の顔が投影されていればまだ良いのですが、ミーティングモードでビデオをオフにしてもらったり、ウェビナーモードであれば、黒い画面に講師一人がひたすら話しかけるという悲しい光景になります。
ですから、私のクローズド勉強会では、もう一人「聞き手」を用意して、ラジオのパーソナリティがゲストに話しかける様子をリスナーに聴いてもらうかのような形式にしています。
そもそも、オンラインで配信中に講師が参加者のサポートをするというのはよほど参加者が少ない場合以外はまず不可能です。それらの対応をしてもらうためにも、聞き手兼スタッフになってくれる人にお願いをしてみましょう。
コンテンツを伝えたいならオンラインが主流に
コロナ禍初期は、「本来であれば会場で開催をしたいのですが、やむなくオンラインで」という苦肉の策としてオンラインセミナーを選択していたと思います。
そして、会場開催と同じことをどうやってオンラインで実現するかを考えると。
しかし、現実には、オンラインセミナーであれば、主催者にとっては、コストも圧倒的にかからず、会場開催のように人が来なくても来すぎても困るために集客状況に胃が痛い思いをする必要もなくなり、参加者にとっても、会場までの移動時間やそのための費用もかからず遠方からでも気軽に参加できるものです。
ですから、コンテンツを伝えることが主目的のセミナーであれば、私は、今後もオンラインでの開催を主軸にするつもりです。
ただ、それだと、参加者の方にお会いできる機会が全くないので、それはそれでまた別途なにかイベントを考えることにします。
ということで、問題点については、一つ一つ改善をしていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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